白ワインが飲みたいなという予約のために | 板前日記

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1999年 web日記とよばれた時代から書き続けている店主の日々の記録です。
板前の日常を垣間見ることで、パンフレットでは書ききれない店の姿勢までうかがえるかもしれません。

 

 


ミクルスキー ムルソー2005 フィシェット ムルソー2006 ヴァレットフュッセ  クロ・デ・ムッシュ・ノリ2000  ルイ・ジャド シャサーニュ モルジュ2006

 

 

 

白ワインが飲みたいな・・・というご予約の方のためにこんな4本をセラーから出してきました。

 

「ワインは難しくて」と思っていらっしゃる方にはお薦めはしませんが、白ワインの素晴らしさの虜になりつつある方には、店ではまずこの辺をお薦めしてみます。

 

一般的に白ワインが美味しいという時、「すっきりしていて飲みやすい」という風にお客様はおっしゃいます。

 

確かにこの4本もすっきりしていて飲みやすくはあるのですが、そこから先にこれらの白ワインの素晴らしさがあります。

 

フランソワ・ミクルスキ ジャン・フィシェット ヴァレット ルイ・ジャドという名手たちのシャルドネ。

 

2000年 2005年 2006年というヴィンテージがもたらす熟成感と味の厚み 複雑さ

 

 

一昨日お話ししたような「辛口の白ワインください」という注文では絶対にご紹介しない白ワインたちです。

 

私が作り手たちに深い敬意と信頼念を抱き、セラーでワインラバーたちにお目見えするために10年以上出番を待っていたかわいい娘たちなのですから。

 

 

娘たちのかわいさに気づいてしまいワインにぞっこんな人たちのために存在します。

 

 

もしかしたら日本酒も同じかもしれません。

 

甘い辛いの先にある日本酒の複雑さ 美味しさ 奥行き 表情の豊かさを知ってしまうと、「辛いだけなんてもったいない」と思うのです。

 

その先には今だからこそ味わえる豊穣が待ち受けていると知っている方々は、まさに日本酒の楽しみを知ってしまった人々なのです。

 

そこから先の水先案内人になれたらいいな。。。と思っています。