セキュリティ大事故を起こす組織の CIO の特徴! | 国際IT資産管理者協会 武内烈

国際IT資産管理者協会 武内烈

新しい価値提案の能力が求められるIT部門。
サービスモデルの実現には不可欠な「サービス資産・構成管理」、「IT資産管理」。
サービスプロバイダとしてのIT部門の「あるべき姿」とは?

国際IT資産管理者協会 認定講師/ITIL Expert 武内烈のブログ

IT業界で30年、ITマネジメントに関わるようになって20年、IT資産管理に携わり10数年、様々な大手組織のIT資産管理への取り組みを支援させていただいた。

そんな経験の中ではっきり言えることがある。

戦略的な思考を持つ CIO は、「自組織で迅速かつ柔軟なITが求められ、ハイブリッド・クラウド化によりますます複雑化するIT環境において、IT資産管理は獲得すべき重要なケイパビリティである」という認識を持たれている。(非常に数少ないCIOだけど)課題は沢山あっても、チャレンジする姿勢がある。

一方で、セキュリティの大事故を起こす組織の CIO は、

「IT資産管理はやってるから大丈夫」、

「後ろ向きな管理コストだから」という旧態依然として認識のままだ。

 

IT が部品供給を水平分業していたモデルから、迅速・柔軟なサービス・ブローカリング・モデルへの移行を加速している今、ハード、ソフト(ライセンス契約)、クラウドサービスを網羅したライフサイクルIT資産管理(取得・運用・変更管理)のケイパビリティは、ユーザーにITサービス・プロダクトを提供する製造メーカ(IT部門)にとってはBOM(製造部品管理)の能力に等しい。

 

製造業で、「BOM は重要ではない」と声高々にいうCEO はいない。

 

CIO が「IT資産管理は重要ではない」と考える場合、製造業CEO が「BOM は重要ではない」といっているシーンで置き換えて考えて欲しい。

ありえるのだろうか?

残念ながら、現時点では結構そういう CIO が多いのが実情だ。