シチリアにあります、マッシモ劇場のオーディション風景をお伝えしております。
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無事に、次女だけは見学が許されたオーケストラのオーディション。
ここからは、次女から聞いたお話を元にお届けします。(私の情報もちょこっとプラス)
劇場のお抱えオーケストラともなれば、産休はもちろん、病欠などの保証もしっかり
なので、音楽家の方は目指す方が多いんじゃないかしら?
マッシモ劇場の場合、毎年1回オーディションが行われます。
勿論、当たり前なんですけども、各楽器毎年募集される訳ではありません。
席に空きがあれば募集という形。
今回チェロの枠は二席。
そして…
連続3回上位通過しなければ
オーケストラに入れないんですって!
え?何それ?
って思うでしょう。
例えば、昨年のオーディションで1位になります。
2席あるので、1位2位を獲得した子が一歩オーケストラへ近づくんですね。
で、今年、また1位か2位を取るとまた一歩オーケストラヘ近づきます。
そして、来年、また1位か2位を獲得したら晴れてオーケストラへ入団できるんですね〜!
では、昨年受かっていて今年落ちてしまった場合…
また…始めから獲得し直す…という…
過酷過ぎませんかね?
これを聞いた次女…『あたしには無理だ…』と呟いていましたよ…
色々な場所から参加した若者9名。
審査員もイタリアの名だたる劇場のチェロ主席奏者が参加していたそう。
オーディション会場に通された次女。
180cm位ある衝立てで部屋を半分に仕切られていて
受験者と審査員、見学者と分けられたそう。
次女のチェロの先生も今回、審査員の一人となっていたため、ここで次女とは別々に…
不安になってた次女の横におじさん登場
『やあ、次女!元気?』
と、話しかけられたそう…
だけど、次女『なんでこの人私のの名前知ってんの!』
と焦ったらしい
前にあった事がある人だったら、忘れてるなんて失礼だわと、1人焦っていると、顔に出てたんでしょうね、この男性が笑いながら君の先生に一緒にいるように頼まれたんだよ〜。と教えてくれたそう(笑)
そして、今回のお題は
バッハ無伴奏チェロ組曲1° Sweets より一曲
丁度、次女の今の課題曲だった。
見学者は、衝立の向こうは見えないので受験番号のみ知らされてる状態。
9人全て聴き終わり、チェロの先生と合流。
どの番号が良かったか聞かれた次女は、迷わず3番!と答えたそう。
そして、そこから3名に絞られ同じMinuettoをそれぞれ轢いたらしい。
またもや感想を聞かれた次女。
丁寧に自分の感想を先生に話したと、先生から聞いたわ。
1番は、可哀想だったけど躓いてしまって一小節飛ばしてしまったから無いと思った。
2番は、上手だったけど音に張りがなくて舞踊曲なのに楽しさが感じられなかった。
3番は、凄かった!圧倒的に技術も表現も素晴らしかった。K(次女の先生)が弾いてるのかと思ったくらい
と、答えたそう。
実は、可愛がってくれているお兄さんPは次女と同じ先生、つまりKの門下生。
そう、次女が耳だけで選んだのはPだった!
結果、1位はP、2位は女の子だった。
3位の男の子もたまにKに見てもらっていたのだけど間に合わなかったみたい。
そして、審査員の方々に囲まれたらしい次女。
そこで、ミラノ·スカラ座の第一奏者であるサンドロ·ラッフランキーニさとお話したとか。
次女にとっては、とても刺激になったようよ。
そして、イタリア人達には9歳の子供が寝ることも無く、グズることも無く、騒ぐことも無く、音を立てることも無く、じっと真剣にチェロを聴いている姿に衝撃を受けたらしいわよ
なんたって、今回のチェロ選考だけで
5時間
だったから!
次女の目標P君、一位獲得おめでとう!