オリーブの実の熟成・色づき

オリーブの実には、

成長する時期、色づく時期、成熟する時期と、

熟成の３つの段階をみることができます。

9月に入ると、だんだんと色づきの時期へと入っていくわけです。

初めの緑色から、だんだんと黄色がかり、
赤い斑点が現れ、

紫色へと変わり、

黒く変化していきます。

実を食べるテーブルオリーブの印象のせいか・・・

時々、

「緑のオリーブと、黒のオリーブがある、」

と思っている方がいらっしゃいます。

緑のオリーブは色が変わることなくずっと緑のまま、熟しても緑、

黒いオリーブは花が咲き終わった後、最初から黒、

というふうに。。

品種によって差はありますが、

オリーブの実には色づきの時期、色づいていく段階があるのです。

さあ、明日から９月。

徐々に、徐々に・・・

収穫の時期へむけて、オリーブたちは色づきの態勢を整えていきます

オリーブのハエ Mosca delle Olive

オリーブの害虫や病気というのはいろいろとありますが、

中でも、オリーブバエ Mosca delle Olive (Bactrocera oleae) の被害というのは深刻です。

オリーブの実に、雌のオリーブバエが卵を産みつけ、その卵が孵化すると幼虫がオリーブの果肉を栄養にして育ちます。

そのため、オリーブの実が酸化してしまったり、実が早く落下してしまうこともあり、作られるオリーブオイルの質の低下だけでなく、収穫量そのものも減ってしまうのです。

実を割って、このように黒く見えているのが、幼虫が食べたところ

このオリーブバエ、夏に繁殖するので、毎年この時期の状況が気になります。

暑く乾燥している時期は活動を休止し、且つ、幼虫の死亡率も高まるので、夏の気候条件は、オリーブバエの発生度合に大きな影響を及ぼします。

雨が多かったり、湿度の高い夏には、繁殖力を高め、９月、１０月に活動が盛んになるのです。

卵が産みつけられ、幼虫がかえった部分

イタリアの夏は比較的暑く乾燥しているので、真夏の暑い！という時期より、

ちょうど今頃から、夏の終わりから秋にかけて雨が多くなる時期の天候が心配。

対処方法、防御策も生産者によって様々です。

また土地や立地条件によっても、変わってきます。

ちょっと気持ち悪いですが・・・

↓の白くひょろっと見えているのが幼虫・・・

こんな幼虫ごと一緒に絞ってしまったオリーブオイル・・

なんて、考えるとイヤですよね。。。

このオリーブバエの被害にあったオリーブオイルは、専門家が感覚分析を行うと、「verme」（ヴェルメ）と呼ばれる、この幼虫に起因する欠陥の特徴を感じることができます。

この夏の各地の状況はどうなんでしょう。

今年のオリーブオイルの出来に大きく関わってきますから、やはりとても気になります。

いろいろな生産地の情報を収集していきたいと思います。

焼きパプリカで

前回、パプリカのイイところをご紹介しましたが、

ここで、簡単なパプリカ料理をひとつ。

と言っても、

オーブンで焦げ目がつくまでパプリカを焼き、皮をむいて、オリーブオイルでさっとマリネするだけの、本当に簡単料理。

でも、パプリカの甘みを楽しめて、

かつ、この基本形は他のパプリカ料理にいろいろ応用できるので、とっても便利

例えばパスタにもアレンジできますよ。

知っているといろいろ使い勝手のいい１品です。

その地域によって入れるものが少し変わってきますが、バジルやイタリアンパセリ、アンチョビなどでアクセントをつけていただきます。

＜作り方＞

①パプリカは洗って水気をふき取った後、表面に少量のオリーブオイルを塗り、オーブンで焼く。

②表面が黒く焦げるまで焼いたら取り出し、紙袋に入れ、口を閉める。袋の中で水蒸気に包まれ、皮がはがしやすくなる。

③パリカの皮をむき、ヘタと種を取り除き、縦に切ってボールに入れる。

④みじん切りにしたイタリアンパセリ、塩、こしょう、オリーブオイルを入れ混ぜ合わせる。好みでワインビネガーを入れてもよい。

その他に・・・

パプリカを縦に切る際、１個を４等分に切ると少し幅広になりますよね。

そのパプリカで何かをくるんで、別のお料理にアレンジすると、

見た目もとってもキレイですよ～☆

この基本形をアレンジして、いろいろなパプリカ料理、お試しあれ～　

あ。　この場合も、

おいしい良質なオリーブオイルを使うことは言うまでもなく鉄則です