心を洗いたいと思ったとき、
足を向ける教会がある。
4年前、結婚している身でありながら、
彫刻の修行でイタリアに旅立ったワタシ。
ローマで数ヶ月、修道女の宿舎に滞在していたとき、
しばしば通い続けた
【サンタマリアマッジョーレ】
近所のこの教会で、彫刻を素描したりしていた。
このマリア様、バチカンのミケランジェロ作「ピエタ」
と同様に私の心を捉えた。
このマリア様には訴える何かがあって・・・
全てを受け入れ、温かく包み込む、
世界中の惨事を悲しみ、
それでも穏やかにただひたすら希望を信じる
静寂の教会、回廊の片隅で、厳かにたたずむ彼女。
オンナとして、人間として、
聖母マリアのようでありたいと
子供の頃から思っていた。
でも、現実はそういうわけにも行かず
思うようには、いつもいつも清く美しくしていられなかった。
様々な欲に惑い、人を惑わせ、惑わされ・・・
しかし、そんな経験があってこそ今の自分がある。
これからも経験の積重ねを経て死ぬまで
心の在り方は変わり、それが顔に現れる。
先日の出張の際も彼女の前に立った。
戦いの無い世の中を・・・
いつも心を安らかに、正しい方向へと導いてくださるように・・
ワタシはキチンと洗礼もうけていないので
クリスチャンとはいえないが、
聖母マリアを前にすると胸が一杯になり、目頭が熱くなる。