土曜の午後、警官が二人家にやってきた。
イタリアでは引越して転入届けを出すと、申請した人がその住所にほんとに住んでいるかを、警官が確認に来る。
確認することが目的なので、当然何の前触れもなくある日突然の訪問となるのだ。
不意にピンポ~ンとなったのでインターホンの画面を見ると、映っているのは女性警官。
近いうちに来るのは分かっていたけど、突然なのでちょっとあたふたする小市民な私達。
彼が下まで迎えに行き、二人の警官と一緒に戻ってきた。
女性警官は40代くらい、もう一人は30代くらいの男性。
身分証明書を出すように言われ夫々渡すと、彼の写真を見た男性警官が笑いながら「兄弟かいとこみたいですね」と。
彼が「結婚した結果がこれです」と返したが、誰が見ても笑ってしまうくらい7年前の写真と実物が違うのだ
身分証明書を確認した後は家の中を確認するわけでもなく(入口から全部見渡せる広さなので)、私達がどこで知り合ったのか?とか、日本食レストランで出てくる料理は日本で食べるのと同じなのか?など世間話に。
和食は家で作るから外では食べないと説明すると、この男性警官は日本食が好きらしく満面の笑みで「次はいつ作りますか?」
しまいにはなぜか韓国ドラマの話になり、
男性警官「グローリーがすっごく面白くて、それ以来彼女の出るドラマチェックしてるんだよねぇ」
私「彼女あの演技で韓国で賞取ったんですよ」
男性警官「でしょうねー」
私「でも彼女、グローリーの前は恋愛ものがほとんどなので...恋愛系は好みじゃないですよね?」
男性警官が「恋愛ものはちょっと」
私「それなら、つい最近出たばっかりの "殺人者のパラドックス" お勧めですよ」
男性警官「"殺人者のパラドックス"?じゃあ家でチェックしなきゃ」
警官二人が帰ってから、あーそうだ!”ブラッドハウンド” も教えてあげればよかった~と