あれは確か夏のある日、近くの大型スーパーCOOPに彼と二人で買い物に行った時のこと。

日本だったら中1くらいかなという年頃の男の子二人連れが目に入った。

イタリア人の子は店内をキックボードに乗りながら移動、その後ろを黒人の子がついて歩いているけど、二人の間に会話は無し。

全く今時の子は・・・と思いつつ、彼と買い物を継続。

少しすると後ろから、「すみません、小銭ありますか?」

振り向くとさっき見かけたキックボードの少年だった。

もう一人の子はまるで子分のように彼の後ろに控え目に黙って立っていた。

すぐに状況が飲み込めず、数秒の沈黙の後、彼が持ってないよとジェスチャー。

一方の私はなんだかモヤッとして「自分の親に頼んだら?」とチクリ。

すると無言のままその場を立ち去る少年達。

そしてすぐ近くにいた他の買い物客にまた小銭をせびる少年。

果たしてこの方法でいくら稼げるのだろうと思わずにはいられなかった。