飛行機をキャンセルした3日後の夕食時。

 

 

義姉はボソッとつぶやいた。

 

 

「で、私はいつ旅立つんだ??」

 

 

ニヤニヤポーンゲッソリチーンニヤニヤポーンゲッソリチーンニヤニヤポーンゲッソリチーン

 

 

夫が

 

「え?本当に旅立ちたいの?って聞いたら

 お前らが私をモロッコに追い出したいんだろ!?

 って言うから、そんなの事実無根で

 最後に本当にこのコロナ禍でリスクをおかしてまで行くの?

 って聞いたら、行かない!って自分で言ったよね?」

 

 

義姉は

 

は?

 

って顔をしていた。

 

 

あの激しい議論があったことすら

忘れてしまったのだゲッソリチーン真顔

 

 

 

私はあの激しい議論の様子を

スマホでビデオを撮ってあった。

 

 

これで旅立って何か起こっても

文盲の義姉は何も書き残せないし

私達にまた疑惑が降り掛かっても

全く証拠がないからだ。

 

 

 

夫に、あのビデオ義姉に見せようか??

 

と聞くと

 

夫はガックリ肩を落として

もういいよ、それを見たことすら

忘れてしまうのだろうから。

 

と言って、また夕食を食べ始めた。

 

 

 

 

義姉は今度は

 

「あいつらが私をモロッコに旅立たせてくれないんだ!」

 

と世界中にスマホから言いまくるのだろうか?

 

むしろソレの方が、正論で私達には都合が良い。

 

「あいつらが私をモロッコに追い出したいんだ!」

 

と正反対の事を突然外野に言い出せば

外野は、あ、こいつ頭おかしい

って嫌でも気付くだろうグラサン

 

 

 

それから夫は

義姉の「で、いつ私は旅立つんだ?」念仏を

年末までブツブツ聞かされる事になるのだった。

 

 

 

 

これは2020年12月のお話でした。

この頃からイタリアは、各種イベント事に

レッドゾーンに持ち込み、人々の外出制限をかけ始め

イタリアでは、クリスマスも遠くの親戚とは会えない状態になりました。

 

 

 

毎年鬱の義姉が暴れ出してしまう

クリスマスと木の芽時。

 

毎年クリスマスの家族団欒で

パネットーネ(クリスマスのケーキ)を囲む

温かい雰囲気のCMが流れ出すと

孤独な義姉はワナワナし始めて

 

私は毎年構えていないと

不意を突いた時にグサッと攻撃が入り

大喧嘩なんて事も多々ありでした。

 

2020年のひと暴れは

こんな一件で終わりました。

 

 

今年のクリスマスこそ

モロッコで家族団欒を夢見た?義姉。

 

 

モロッコに帰ったって家族団欒は最初だけ。

昨夏は、そのうち金を息子に盗まれて

彼女は無一文状態でモロッコで最低限の食事しか与えられず

 

挙げ句の果てにイタリアに帰ってきて

ヘモグロビンの値が8のままイタリアで救急車で運ばれるハメになり

また私達がどういう食生活をしてきたのか?

医者に疑われる真顔という結末に陥ったのです。

 

うぉい、栄養士がそんな食生活させるか!?って話ですよ笑い泣き

 

 

 

もう、毎年、完全防備で待ち構える癖が付いている私ですが

 

↑義姉に立ち向かう時の私ニヤニヤ

 

 

もう、こんな防具を脱いでも良い時期が

来たような感じがしましたね。

 

 

だって、何があっても忘れちゃって

きっと自分が何を言っているのか?

何がやりたかったのかさえ混乱状態なんだもん。

 

 

 

義姉は本当に昔に比べたらエンジェル?真顔

ってくらい静かにしています。

 

 

ただ、不味いものだけは食べません。

呆けても味覚だけは変わらないようで。

 

 

ソレくらいの我が儘なら、なんて事ないですよ。

 

神様、やっと同居16年目で

私に真の平安をもたらしてくれて

ありがとうございますキラキララブラブ

 

 

16年、本当に長かったです。

 

義姉は一生呆けなかったりしたら

もしかして97歳とかまで生きちゃって

ずっと呆けずに私を攻撃し続けていたら?なんて

恐ろしい最悪な展開も予想しておりました。

 

 

でも、そうではなかった。

 

ありがとう!!

 

ありがとうルンルン

 

応援してくれた皆様にも

心から感謝しておりますハート

 

ありがとうございますふんわりリボン流れ星