私たち22人雑魚寝軍団は
朝、誰がイビキをかいていたとか
うちの息子が寝ながらグルグル回っていたとか
みんな言いたいことは言いながら和やかに朝を迎えた。
私は蚊に刺されまくり、よく眠れなかったので
これは今夜は蚊取りリキッドを買って来ないと!と
この限られた商店街で売っている事を祈った。
朝食は誰かがパンを買ってきてくれて
B氏のお姉さんがバターやジャム、
チーズ、ソーセージを大量に買ってきて
5人位ずつ順番にみんなで食事をとった。
熱いミントティーを朝から美味しく頂いた。
それから掃除に入ると、
モロッコ人女性は働き者なので
山のような毛布やシーツはコンパクトに畳まれ
瞬く間に綺麗になり、
すぐに昼の調理に取り掛かり
全て何も言わずとも役割分担が出来ていた。
私は食事は作らない分
海の監視員となり、
子供達を連れて海辺に行っては
パラソルの下でカフェをすすりながら監視していた。
なかなかみんな気を使いながら
全てが順調に進んでいた。
若いB氏の娘さん達は
20歳とお年頃なので
夜の散歩に出る際は
巨大な旅行バッグから洋服を引っ張り出しては
これがいいかしら?あれがいいかしら?と
1時間くらい、着替えては脱ぎ、
着替えては鏡を見ながら腰をクネクネさせ
私はその光景もかなり楽しんだ
そして長女は出かけていき、
次女は4度ほど、お着替えしたのに気に入らず
結局、やーめた!と言って出かけずに家に残っていたりして
その頭の回路にも私は驚き、ホホーッ!と感心したりした。
私はB氏の奥さん達と夜の散歩に出かけた。
彼女達モロッコ女性は何に関心があるのだろう?
彼女達は街のシーツ屋さんで足をとめ
どうやらカサブランカよりも安いらしく
これがいい!あれがいい!と
シングルベッド用のシーツセットを3つくらい買い込んでいた。
私は案の定、買うものはなく。
シーツの質は悪くなかったけれどね。
モロッコで売っているものは
あまり質の良くない中国製品なので、
買い物は極力しないことにしている。
つまり私は、滞在費と食費以外は掛らない。
今回は食費は全てB氏のお姉さん家族持ちだったので
海辺で使う小銭しか必要なかった。
22人でギュウギュウだけど、なかなか合理的ではないか!
その夜、買い物をしない私も
蚊取りリキッドが売っているのを発見し
大喜びで購入して
心底安心して、静かに眠りについた