犠牲祭中、夫の実家に居たくない。

この私の願いは親友B氏のお家に

滞在させてもらうことで解決した。

 

 

あともう一つ、夫にお願いしていた事がある。

私と子供用の羊は買わないでくれ笑い泣きという事。

 

 

モロッコの人々は

一家に一頭の羊を屠るのが習慣なので

もちろん私のような母子供だけの状態でも買われてしまうのだが

ハッキリ言って、要らない真顔

 

 

その分、義弟の未亡人のお嫁さんに

お金でもあげてくれと頼んでいた。

 

 

夫は私には買わずに、

お嫁さんに一頭羊を買ってあげていた。

そこまではOK。

 
 
 


B氏宅に行ってみると
早速、羊がいる屋上に案内された。
 
 
ほら、見てごらん!立派だろう??
 
そこには羊が3頭いた。
 
B氏宅には2家族同居しているけれど
1頭多くね??
 
 
私は、その時ハッキリ聞かなかったので
よく解らないまま終わったのだが
夫に確認してみたら
 
やはりあの余分な1頭は、B氏のゴッドマザーが
私の為に買ってくれていたらしいチーン
 
 
リツコを家に迎えるに当たって
彼女の羊はどこにいるんだ?
って話になって
 
リツコは羊は要らないと言っているらしい
と話すと
そんな話あり得ないゲッソリとなって
お金持ちのB氏のママが買ってくれたというのだ。
 
 
 
いや、私、肉、要らないから滝汗
 
羊一頭は250〜350ユーロ程。
 
決して安い買い物ではない。
私はお肉は要らないし
彼らがそんなに食べたいのであれば良いけれど
そんな体裁を整える為だけに無駄な命を奪わなくても良いだろう
と思っただけのお話。
 
 
 
しかし彼らは、かなり羊に執着する国民なので
私があーだこーだ言ったって
貴様つべこべ言っているのなら国に帰れよ!
と言われてしまう勢いだ。(誰もそんなこと言わないけどね)
 
 
そしてこの羊のツノは立派だろう?とか
羊の大きさで見栄の張り合いをする。
 
義姉の息子など、毎年大きな羊を買いたくて
いつもここで見栄を張って大きな羊を満足気に母親の金で買うニヒヒ
 
 
 
結局、犠牲祭当日は
3頭が生贄となり
肉屋が解体してくれてお開きとなった。