五十猛命は日本全国に木を植えて廻った神様です。
この神様を祀る神社が北海道には少なくとも3社あるようですが、
いずれも入植者が創建した神社のようです。
岩見沢市栗沢町に鎮まる礪波神社は、富山県から開拓移住してきた人たちが、
故郷の高瀬神社の御分霊をいただいて明治に創建した神社。
高瀬神社は越中国一之宮で国幣小社です。
主祭神は大国主命(おおくにぬしのみこと)ですが
配祀神として天活玉命(あめのいくためのみこと)と共に五十猛命が祀られています。
公共交通機関で往くなら室蘭本線の志文駅または栗沢駅からいずれも徒歩40分くらい。
さすがに非常に不便そうなのと、他にも廻る予定がある関係で札幌からレンタカーで向かいました。
広い道沿いに面しており、大鳥居の前には赤い欄干の橋がかかっていました。
社号標には「村社」と書かれています。
社号標をぐるっと巡ると
・鎮 座 明治二十七年四月二十四日
・無格社 明治四十年七月五日
・村 社 昭和十一年十二月十四日
と読めます。
明治27年に創建され、明治40年には無格社とされましたが、昭和11年に村社に昇格したことがわかります。
鳥居を挟んで社号標の反対側には制札がありました。
明治4年と書かれています。
さすがに明治4年のものがそのまま有るわけでは無いでしょうが、
これはこれで貴重ですよね。
北海道庁が神社の管理をしていたことがわかります。
手前の木造の建物は拝殿。
後方に白く見えるのが本殿です。
そんなに大きな建物ではありませんし、境内もそれほど広いわけではありませんが、
綺麗に掃除されていて、手入れされています。
拝殿から中を覗いてみるとこんな感じ。
おおきなストーブが2つも並んでいるのが北海道らしいです。
そして圧倒されるのが中央にある大注連縄。
社務所らしき建物は見当たらず、常駐している神職も居ないようです。
神社の由緒等については、北海道神社庁のサイトを参照しました。
北の大地のイタケルさんは、富山から頂いてきた御分霊でした。
ここから、もう1社の五十猛命を祀る神社に移動します。
(令和4年5月参拝)