エンジンがかからないという平成29年式キャリー(DA16T、R06A)
全く爆発しないわけではなく、アクセルペダルの踏み込みによっては爆発することもあった。
燃料不足かもしれないと思い、パーツクリーナを吸わせながらクランキングするとエンジンはかかった。
一旦かかってアクセルペダル操作すると、なんとかアイドリングは保つこともでき、しばらくすると吹き上がることもできアイドリングもほぼ安定した。
エンジンを止めて、再始動させると一発でエンジンはかかった。
始動後もほぼ問題ない状態で、先ほどの始動不能は何だったのかと思うほどである。
とりあえずデータモニタで各種データを調べたが、特に気になる箇所はなかった。
次に、プラグの焼け具合を点検すると、なかりくすぶっていた。
パーツクリーナを吸わせて始動できたので、燃料不足ではないないかと思っていたので意外である。
これといった原因も見つからなかったので、ここで一旦作業を中止。
冷機時の方が不具合が出るのかもしれないと思い、数時間後、エンジンをかけてみた。
すると、爆発する気配がない。
パーツクリーナを吸わせると、はやりエンジンはかかった。
すぐにエンジンを止めた。
燃料不足の可能性があるので、燃圧を点検するためにフューエルホースを外し、燃圧計をセットしていると、ガソリンの匂いと同時に軽油の匂いがすることに気が付いた。
原因は燃料?
念のため、燃圧を測定すると、キーONで約3kg/cm2。クランキングしても同じ。
しかし、エンジンはかからない。
パーツクリーナを吸わせると、すぐに始動。
ユーザーさんにガソリンをいつ入れたのか、誰が入れたのか、セルフなのかなどを確認した。
すると、数日前に、確かに自分でセルフスタンドで入れたが、軽油なんて入れていないと思うとのこと。
とういうものの、間違いなく軽油が混じっている。
そういえば、パーツクリーナでエンジンをかけ、データモニタを調べていると時に、マフラーから白煙が出ているのが気になっていた。
走行は7万キロ弱なので、オイル消費だとすると、よほどオイルメンテが悪いのかもしれないと思っていた。
一瞬、軽油が混じっているかもしれないと思ったが、暖気後の始動性やアイドリングの安定、また、吹き上がりも特段悪くなかったので、まさか軽油が混じっているとは思わなかった。
ユーザーさんに説明するために、フューエルホースを抜いたときに出たガソリンと、当社にあったガソリンを、ほぼ同じくらいの量をコピー用紙に垂らしておいた。
5分もすると、明らかな違いが出た。
15分経っても、トラブル車の方は液体として残っている。
30分もすると、当社のガソリンは全く形跡もなくなっているのに、トラブル車のほうは全然乾いていない。
2時間後、匂いとかぐと、当社のガソリンの方はガソリンの匂いもしなかったが、トラブル車の方は、明らかに軽油に匂いがした。
これで、納得してくれるはずである。