バッテリを外しても消えないP2002/ハイエース | 自動車整備士駆け込み寺 喝っ!

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ダイアグコードP2002DPD異常)が消えずに強制再生が出来ないという平成20年式ハイエース(KDH206V1KD
 
以前、デュロトでも紹介したが、このP2002はスキャンツールでは消去することが出来ない。
 
では、どうやって消去するのかというと、ECUのバックアップヒューズ、もしくはバッテリの端子を60秒以上外せばよい。
 
そのことを伝えたのだが、しばらくして「バッテリのターミナルを3分外しても消えない。」という電話があった。
 
そんなはずはないと思いながらも、いろいろと調べてみた。
 
すると、バックアップヒューズを抜く方法は、車が正常であれば問題ないが、何かの原因で他の回路からの電源が回り込んで消えない可能性があったり、バッテリの端子を外しても何かのバックアップコンデンサからの電源の供給の可能性もあるんじゃないのかという話もあった。
 
とは言うものの、どちらも可能性は低いと思ったが、他に手がないのでECUのコネクタを抜いてもらうようにした。
 
ECUのコネクタを抜けば他の回路からの回り込みやコンデンサからの供給も無いはず。
 
 
翌日確認すると、コードの消去はでき強制再生もできたとのこと。
 
 
ECUのコネクタを抜いたのかと聞くと、実は・・・・・・と笑い話。
 
 
実は、相談者の工場は県内でも最も寒い地域であり、時々寒冷地仕様の車があるらしい。
 
このハイエースも寒冷地仕様でありバッテリが並列に2個あることに気が付いたようである。
 
それを知らずに片方のバッテリ端子だけを外していたのである。
 
当然、もう一方のバッテリから電源が供給されているので消去できなかったわけである。
 
バッテリのターミナルを外すとその後の作業が大変なので、バックアップ用のヒューズを抜くように言っていたのだが、バッテリ側で行ったことにより、悩んだトラブルであった。