今日は「大義」こと植山工務店さんが世に送り出した、平成生まれの新調地車の屋根周りをみてみましょう♪
平成に入ってからのこの十数年間に、多くの名作を生み出した名門・大義。
そのしなやかな破風のラインと、丸みを帯びた箕甲。
そして繊細な懸魚に、バランスのいい鬼板。。。
葺地の木目も気になるところですね。
そのしなやかな破風のラインと、丸みを帯びた箕甲。
そして繊細な懸魚に、バランスのいい鬼板。。。
葺地の木目も気になるところですね。
そんなところに注目しながら、数台の平成生まれの地車を見てみなしょう♪
(カメラに収めていなかった地車や、上手く撮れてない屋根の写真は、省かせていただきました)
(カメラに収めていなかった地車や、上手く撮れてない屋根の写真は、省かせていただきました)
では、どうぞ~。。
ビミョーに異なるところが面白いです。(順不同)
ビミョーに異なるところが面白いです。(順不同)
▲平成7年新調
岸和田市南町
懸魚は雲海、葺地は“出会いの目”。
千鳥格子に組まれた枡組みと、入母屋細工は圧巻。豪華さと貫禄があります。。
▲平成10年新調
岸和田市五軒屋町
切妻屋根、懸魚は波頭ですが上部には雲も少しありますね。。南町同様、出会いの目もキレイ♪
特筆すべき点は、平成の植山型には珍しい「台輪」の細工、少し解りづらいですが確認できますね。
▲平成16年新調
岸和田市今木町
懸魚・枡組みなど、先の五軒屋町とよく似てます。
あっさりとして嫌味ナシの切妻細工。
▲平成9年新調
岸和田市春木本町
懸魚には豪華で繊細な波頭。葺地は美しい出会いの目、横槌は拝み龍。
このときの画像は大修理時のもの。横槌は若干、外側を向くように変更されてます。
▲平成14年新調
岸和田市包近町
あっさりとした三手先八段の組もの。旧市上町地車を思わせる印象です。
懸魚は、昭和50年代の植山さんの大修理によく見られたタイプに似てます。。
▲平成17年新調
貝塚市半田町
包近町と同じく「三八」に組まれた細工。
懸魚は個性的なタイプ、桁隠しにはやや小ぶりな「濱千鳥」、鬼板の波の先端は渦巻き。
▲平成19年新調
堺市津久野西組
古風な三手先七段が印象的♪
懸魚のボリュームは控えめ。古きよき昭和の地車というような雰囲気を持ってます。
▲平成20年新調
岸和田市北町
豪華でボリューム感のある波頭の懸魚。
枡合い虹梁の上段には、これまた先代譲りの組モノ。小屋虹梁も独特なカッティングです。
大きく張り出した尾垂木タイプの横槌は、これも先代譲り。
鬼板両端の波の先端は、丸く渦巻いているのが特徴。
▲平成18年新調
泉大津市板原町
南町の雲海とは少し印象の異なる懸魚。組み物は昭和初期の植山細工に見られた「縦割付」。
桁隠しは薄い雲。“正目”の部分を用いた贅沢なな葺地。鬼板の波の先端には、これまた渦巻き。
カメラに収めたものだけでしたが、植山さんの平成地車、いかがでしたか?? 春木地区には、植山さんとこで平成に新調された地車が多いですが、その大半が入母屋の細工。 春木南、春木宮本、八幡町、大道、春木中町がそれで、切妻は春木本町と若松町のみ。 その他の地区では、相対的に見て「切妻」が多いかなぁ。 たまたま今回、ご紹介した9台の地車も8台までが切妻です。。。 それから手先、段数がひとつ違うだけで、全体の印象が全く違いますね。 いかに屋根周りの細工って重要かが解ります。。。 あぁ、どこかの町会で昭和初期に見られた「一枚懸魚+縦割付」の切妻、やってくれへんかなぁ~。 ・・・と、ひそかに想像しては、ニヤけてる私です。。。(汗)