エッチは僕の自尊心を満足させてくれるものである。ある意味、人間の一番生々しい一面が現れる場面で、その人がどう感じ、何を求めているかを感じ取れたからこそ、相手を気持ちよくすることができたし、自分も気持ちよくなることができた。そんな感覚は、僕に大きな充実感をもたらしてくれる。

 

たぶん、僕は昔から自尊心が低めである。もしくは、高くなりすぎたり、低くなりすぎたりとアンバランスであった。その背景としては、いろんな問題が複雑に絡み合っているのだと思う。しかし、自尊心を満足させたいという潜在的な(どちらかというと)負の感情があるとしても、エッチするということは単純に楽しいことであるという思いも、同じくらいか、むしろより強いくらいの感性として存在している。

 

人間にはいつでも二面性や両義性がある。僕の場合は、エッチにおいてもそれがよく現れている。それ故そこには矛盾も存在する。しかしだからといって、片方を無理矢理無視したり、消し去ったりはしないでおこうと思う。矛盾を抱えていることで、苦しむこともあるだろう。しかし、苦しみの中で矛盾を乗り越えたときこそ、偽りではない自分らしさを見出すことができると思う。矛盾を恐れないでいたい。人間は生きるに値するのだ。