玉置保夫の今織部ぐい呑 | せともん道楽だもんで・・・

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主に東海地方の焼き物である瀬戸・美濃焼が好きで集めています。
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【織部焼】

武将で茶人でもあった古田織部の指導で創始され、

奇抜で斬新な形や文様を駆使した焼き物の種類で、

主に桃山時代から江戸時代にかけて美濃や瀬戸で作らました。

織部焼と言っても多くの種類があり、

緑色の青織部、全体が真っ黒で歪んだ形の織部黒、黒い器に模様を描いた黒織部、

その他にも鳴海織部、弥七田織部、伊賀織部、唐津織部、志野織部など、

伝統的な織部焼でも多くの種類や形、模様があります。

そんな伝統的な織部焼では無く、令和の現代の織部焼を確立し、

「今織部」 と名付けた美濃の巨匠陶芸家の織部作品の紹介です❕

 

岐阜県多治見市市之倉町の昭和16年5月21日生まれの巨匠陶芸家、

玉置保夫 先生の 「今織部ぐい呑」 です。

 

玉置先生の酒器(ぐい呑)🍶の作品名は「○○盃」がほとんどで、

この作品名 「今織部ぐい呑」 と書かれた桐箱作品は非常に珍しいと思います😲❗

 

 

・岐阜県重要無形文化財「織部」保持者

・多治見市無形文化財保持者

 

 

「織部焼」 と言うと青織部と言われている様な美しい緑色の釉色が一般的ですが、

この作品を見て分かる様に、玉置先生の織部は全く違います😰💦

大胆な意匠と明るい派手な色づかい🌈が、とても印象的だと思います❗

とてもポップな柄で見た人は驚き見入ってしまう意匠です😲

 

 

抽象画の様な模様、多彩な釉を施し緑、黒、赤、白、茶・・・👀

独特な練り込み技法によって生れた茶色の土と白い土とのコラボレーション✨

手びねりで作られたゴツゴツした無骨な男性的な造形。

これが玉置先生が自ら名付け、作り出した現代の織部焼で 「今織部」 です😊❗

 

 

高台部分の作りに素晴しい削りの技術がわかります😲

10年程前は赤茶色の土を使った今織部の作品を作っていたそうですが、

近年は地元美濃の白いもぐさ土で今織部を作っているそうです😊

手のひらに収まる大きさでありながら、玉置先生の技術を隅々に感じることができますよ❗

 

この子(ぐい呑)🍶を選んだ理由はどこから見ても圧巻の力強さ躍動感にあるのですが、

正面を選ぶ時に一番上の写真の赤い点の上、口元の土が一部ヒビがあり、

それは造形時に付いた練り込み技法の白と赤土の種類の違う土を用いた弊害で、

傷と言えば傷ですし、傷では無い(釉は割れていない)と言えば傷ではない物です😂

その土のヒビが模様の一部にもなっていて、さらに、、、

この子自信が「ボクの正面はここだよ!」と教えてくれている様です❗

実際そこを正面にすると一番このぐい呑🍶がかっこよく見える位置です😊👍

 

 

もうひとつこの子を選んだ大きな理由に、側面の黒い模様にあって、

偶然意図せずなったものでしょうが、猫ちゃんがいます🐱

(・ ▼・)←「ボクはここにいるよ!」って😊❕

 

 

↑の写真は玉置先生が第51回東海伝統工芸展(令和2年)に出品した今織部の抹茶碗で、

この茶碗と自分のぐい呑は同じ年代に作られ同じ窯で焼かれたと思われます❕

ある意味、東海伝統工芸展に出品された最高級の抹茶碗の親子関係の作品です(笑)

流石に抹茶茶碗に迫力は勝てませんが、模様は自分のぐい吞の方が良いと思っています😂

 

 

この今織部のぐい呑は玉置先生のギャラリーで玉置先生本人、奥様から、

最近作で最上級品🌟として頂いた作品です😄✨✨

ぐい呑のサイズもかなり大ぶりで迫力満点です❕

共箱の桐箱も組箱で盛ふた使用で作品に負けない素晴しいものとなっています😲❗

 

玉置先生が長年研究してきた歴史ある伝統的な織部焼の伝統・技術を活かしつつ、

自由で新しい織部の精神を引き継いで、

織部を知り尽くした玉置先生が作る現代の織部焼を 「今織部」 と名付けました!!

伝統的なグリーンの青織部などと違う、 「今織部」 はどうですか❓

 


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