昨年末、12月25日~27日までの2泊3日で、
京都旅行へ行ってきました。
今回の旅のテーマは、
「京都御所と東山散策」です。
3日間あるのでのんびり行こうと決めていましたが、
はからずも旅立つ3日前に腰を痛めて、
必然的にゆっくり旅となりました。
朝9時過ぎに京都駅へ着くと、
ホテルへ荷物を預けてやってきたのは京都御所です。
宮内庁職員による案内ツアーに参加してきました。
現在の京都御所は、
明治天皇が東京に移られるまでの約500年間
天皇の住まいとして使用されました。
その間何度も災害にあって、
ほとんどの建物は江戸時代末期のものだそうです。
御車寄
歴代天皇が使用していた玄関かと思っていたら、
昇殿を許された公家たちの玄関でした。
斜め向かいに宜秋門があって、
この門をくぐってそのまま玄関へ行くという流れです。
では、天皇の玄関はどこでしょうか?
御所の正門にあたる建礼門から入って、
輿に乗ったまま紫宸殿へ向かったようですよ。
左が、宜秋門です。
御所を出た後、表から宜秋門を見ました。
質実な門ですね。
諸大夫の間
参内者の控えの間だそうです。
室内は当時のまま残っているのですが、
保護のため手前のアクリル板で仕切られていて
室内が見づらいのが難でした。
ガイドの職員も、
他のお客さんから大不評買ってると言ってました。
今後の改善を期待してます。
ところで3室ある部屋は、
身分の違いによって分けられたそうですよ。
一番身分の高い方の「虎の間」
中間グレードの「鶴の間」
一番身分の低い方の「桜の間」
この部屋だけ、畳の縁までも他と違っていました。
諸大夫の間から、屋根だけ見えた清涼殿です。
長らく屋根の吹替工事をして公開休止されていましたが、
今春から公開するそうですよ。
新御車寄
大正天皇即位に合わせて、1915年に建てられました。
馬車や車の乗り付けが出来ます。
また建物も、ガラスが入って、
また唯一暖房設備が整っているのだとか。
月華門と日華門
源氏物語に出てきそうな朱塗りの回廊があまりに綺麗で、
最近再建された建物かと思いました。
同じ事を考える人がいるんですね、
職員の人が「江戸時代の建物です」と
力説してました。
正面にまわり込んできて、
右は御所の正門である建礼門、左は承明門です。
御所を出た後、表から見た建礼門です。
天皇陛下や国賓が来た時のみ開かれるそうですよ。
承明門
門は立ち入り禁止なので、
ギリギリ寄って紫宸殿を撮りました。
紫宸殿前の仮小屋は、
冬の間だけ「右近の橘」を守っています。
南庭に入れないのかと思っていたら、
日華門側の一画だけ開放してました。
紫宸殿と回廊、「左近の桜」「右近の橘」を
一気に見渡すことが出来ます。
紫宸殿の中には、今上天皇即位の際に使用された
高御座と御帳台が設置されてるそうです。
皇居に運ぶ時、バラバラにされた高御座は、
トラック8台で輸送したそうですよ。
非公開なのが残念でしたね。
京都御所の大部分の屋根は檜皮葺ですが、
厚みがあって重そうだなと思っていたら
じつは軒先だけ厚くて、屋根全体は薄いんです。
どのくらいの頻度で吹替えが行われるかと質問したら、
30年に一度吹替え工事があるそうです。
そうでないと、良質の檜が育たないのだとか。
紫宸殿の屋根も28年経つので、
今年か来年あたりに吹替え工事が始まると言ってました。
そうすると、今の姿をしばらく見れなくなりますね。
春興殿
大正天皇即位の際に造営された、
比較的新しい建物です。
三種の神器のひとつ「御鏡」を奉安してました。
過去形なのは、御鏡は皇居にあって
この建物内は空だからです。
小御所
奥に御学問所、御常御殿が見えます。
皇太子の元服儀式や、
将軍家や大名との対面に使用された小御所。
幕末の王政復古が発せられた日に、
ここで徳川慶喜の処置を決める会議が行われました。
小御所と御学問所の間にある、
蹴鞠の庭。
狩衣をまとって、優雅に遊んでいたのでしょうね。
御学問所の杉戸の絵が見事でした。
御池庭
天皇のプライベート空間へやってきました。
夏の納涼を楽しんだ、御涼所です。
御内庭が美しかったですね。
天皇の日常の住まいとして使われた、
御常御殿です。
上段、中段、下段と部屋の高さに合わせて、
縁側の障子が配置されているんですね。
ここの杉戸画も見事。
御台所の建物は全て解体され、
広場になっていました。
台所だった面影は、至る所に残る井戸だけですかね。
京都御所の案内ツアーは、ここが最後でした。
御所を出て、角までやってきました。
築地塀がどこまでも続いています。
歴史上の表舞台になった、蛤御門です。
正式名称は、「新在家御門」と言います。
幕末の1864年、蛤御門付近で、
長州藩と会津・桑名藩の武力衝突が起こりました。
歴史の教科書に載っている、「禁門の変」ですね。
門柱には、その時の弾痕が残っているんですよ。
お昼時だったので、
京都御苑内の中立売休憩所へ来ました。
休憩所内のレストラン、檜垣茶寮で昼ゴハンです。
赤鶏の親子丼にしました。
おばんざいとお吸い物がついて、
1180円とかなりリーズナブル。
出汁が効いていて、美味しかったですよ。
京都旅行記、続きます。





































