三年ぶりの里山アートをめぐる旅、
「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」へ行って来ました。


【T341 新潟産ハートを射抜くお米のスープ300円】


公式ガイドブックを読んで興味を持ったこの作品は、
2015年の新作のひとつです。
会場は、旧名ヶ山小学校という廃校でした。

入口で300円払って、この室で順番がまわって来るのを待ちます。
白い部屋で働くスタッフは、黒のパンツに白衣という無機質な色合い。
シンプルな室内で、唯一絵画だけが色鮮やかでした。




やがて、迎えが来ました。
スタッフが注いでくれた、一杯のスープを持って別室へと案内されます。

そこで待っていた、2台のアームロボット。
このアームロボットが、じつに良い動きをしてました。





同行スタッフが、白湯のスープの上にハートの煎餅を置きました。
何故ハートなのか、じつのところよく判りません。




低い方のロボットの手に、スープの入ったカップを置きました。
するとどうでしょう、一見こぼれそうな雰囲気ですが、
絶妙なバランスでスープを攪拌しています。







撹拌している途中、スタッフから「入りました」の一言が。
何が?という疑問に、「カップの中をご覧下さい」と次の一言。

もう一度キメ技を見せてくれるというので、カップを凝視します。
背の高い方のロボットに向けてカップが傾いた瞬間、
スパイスがスープに投入されました。

「えっ!」と思う隙も与えさせない早業です。
背の高いロボットから放たれたスパイスは、見事カップに入りました。
というより、ハートを射抜いたのかな。

そう思っていると、女性スタッフの「ズキューン!」にやられました。
一度ならず、二度も。

不覚です・・・





見事、ハートを射抜いたスパイス入りスープを受け取って、
最初の室へ帰りました。

試食の時間です。
スープは、新潟産コシヒカリを使ったお米のスープでした。

食べるスープがコンセプトの『スープストックトーキョー』が
展開するアート作品だけあって仕上がりは完璧でした。

何より、スタッフの話が面白い。
胡散臭いオジサンがウロウロしているなと思っていたら、
スープストックトーキョーの社長さんでした。
スタッフと社長とボクたち夫婦でしばらく歓談してましたが、
商売をしてるだけあって話題の振り方が上手ですね。