宿のある車山へ着いたのは、すっかり日が落ちてからでした。
暗くなると、「あれ、こんな道であってたかな?」と、
まわりの景色が見えない分不安になってきます。
カーナビあっても、山道は分かりづらいですねぇ。

宿は、去年の夏にもお世話になった【リゾート・イン・スクアミッシュ】
1日4組の小さな宿ですが、全室スイートの割にリーズナブル、
そのうえ野菜中心の料理が美味しく、オーナー夫妻も気さくで
気兼ねなく寛げる宿です。

到着が遅くなったので、すぐに夕食となりました。
食前酒は、赤・白ワイン、ぶどうジュースのいずれか。
セルフなので、好きなだけ注いで来れます。





料理は、イタリアンのコース料理です。

先付は、ペピーノのサラダ。
上に乗っているのは、食用コスモスの花びらです。

ナス科というペピーノですが、甘くて風味良く、
まるでメロンを食べているようでした。




これが、ペピーノです。
うーん、ナスには見えませんね。







ガラス皿で運ばれてきたのは、季節の野菜アラカルトです。
信州味噌を、オリーブオールと胡桃で和えたソースが付いてました。

始めての野菜など、目でも楽しめるのが嬉しいです。




キノコのスープ

スープというより、温かいスムージーのような味わいです。
ひとくち食べると、キノコの香りが口いっぱい広がり、
また真ん中に落としてある半熟玉子をくずして食べると
一層まろやかになって二度美味しいスープでした。





野沢菜と秋刀魚のパスタ

じつは野沢菜は、漬物と思ってました。
実際は【野沢菜】という名の野菜で、それを漬けたのが【野沢菜】
野菜の名前をそのまま漬物名にするのだから、紛らわしいのですね。

秋の味覚、秋刀魚と和えたパスタは美味しかったです。
野沢菜も柔らかくて。




ワインの搾りかすを、自家発酵させて作った天然酵母のパン。
ブドウ風味の美味しいパンでした。




たてしな豚の煮込と無農薬野菜

何時間煮込んでいたのでしょうか、口に入れた途端、
ほろほろと崩れていく豚のかたまり肉。
柔らかくて、とても美味しいです。

これに、五郎兵衛米という佐久産コシヒカリのご飯が付きました。




洋ナシのドルチェ、ほおずきを添えて。

洋ナシのヌメッとした食感があまり好きではないのですが、
これは見事に違うスイーツに化けていました。






食事が終わった頃、中央のテーブルに用意された別腹スイーツ。
南国のフルーツに山梨のブドウ、自家製シュークリーム。

美味しいコーヒーを淹れてもらい、至福のひと時を過ごしました。

就寝までの間、ボクは部屋で小説を読んでいました。
【澪つくし料理帖】シリーズですが、読み進めていくうち、
この宿のシェフとかぶってしまいました。




翌朝、車山は雲が出ていましたが良い天気でした。




朝食が出来るまでの軽食をほおばります。

そういえば、クルーズ旅行をした時を思い出しました。
朝昼夜のメイン料理に加え、その間に軽食があって
ゆったりとした時間を過ごす。

宿のオーナー夫妻も若い時カナダに住んでいた事もあり、
そういうスタイルを目指しているのかなと思いました。





パンケーキがメインの朝食です。

無農薬野菜のサラダ、キッシュ、自家製ベーコンがついて、
結構なボリュームです。




食後は、フルーツのヨーグルト掛けと紅茶。




宿を後にして、これから半日団体行動が始まります。