私とロックとの出会い ピュルサー(PULSAR)


フランスのプログレッシヴ・ロックバンド。
アトール (Atoll) がフランスのイエスと紹介されるように
ピュルサーはフランスのPink Floydと紹介されていました。
最初日本ではパルサーと表記されていましたが
今はピュルサーに統一されています。

1975年発表のファースト・アルバム「ポーレン( Pollen)」
ピュルサー独特のまどろむような、けだるい曲想は既にみられますが
アルバム通して聴くと、まだまだ完成度は低いと思われます。
というのも次作以降の出来がいいからで、
またこのバンド独特の雰囲気はプログレファンの間でも結構好き嫌いがあって
彼らの世界に引きずり込まれた者は
このデビューアルバムを聴くのも至福の時間でしょう。


2nd アルバム「The Strands of the Future」(終着の浜辺)から
彼らは演奏や曲作り等に格段の進歩を見せます。

このアルバムのインナーイラストを銀河鉄道999で有名な松本零士が作成したのは有名な話で
左のイラストで苦悩しているのは若き日のキャプテンハーロックと言われています。
しかし何故一般的には無名なフランスのバンドのイラストを松本零士が書いたのかは私には不明です。

このアルバムジャケットはバンドのドラマーが書いたそうですが
花に餓鬼が群がってくるという不気味な絵となっていて
私は気持ち悪くてあまり好きではありません。
もし松本零士のインナーイラストを日本盤だけでもアルバムジャケットにしていたら
彼らはもっと有名になっていたかもしれません。





彼らの音楽を一言で表すのは難しく
宇宙的シンフォ・サウンドという人もいますが
それだけでは収まらない多様な音楽性を持っています。





彼らの最高傑作といわれ1977年に発表された3rdアルバムの「ハロウィン( Halloween)」は
少女の哀しげなスキャットで始まります。
この歌はアイルランド民謡の「ダニーボーイ」だそうです。
そうしてメンバーのオリジナル・ストーリーに基づき
A、B面それぞれ1曲ずつといういかにもプログレといったアルバム構成(笑)
曲想も美しいフルートやメロトロン、アコースティックギターが叙情、幽玄、郷愁、荘厳といった
プログレに欠かせない要素がぎっしり詰まっていて、
ファンにとっては大満足のアルバムです。

ただこのアルバムが発表された時、プログレの時代は既に終焉を迎えていて
世界の音楽シーンはパンク、ニューウェイブが台頭し
フランスプログレ史上に残る名盤として知られる本作もセールス的には不調で彼らはしばらく活動を休止します。






しばらく活動を停止していた彼らですが
81年に歓迎(Bienvenue Au Conseil D'administration)という舞台音楽を担当し
これが好評だったため音楽も自主制作盤として発表しました。
これは正式にはピュルサー名義で発売された作品ではありませんが
この舞台がパリで大成功を収めたことにより
再び彼らにもスポットライトが当たり復活への道のりを歩む事になります。

そうして復活ライヴも大成功となり
「Halloween」以来のニューアルバムとして制作されたのが
5作目となる「Gorlitz」です。
これも「Halloween」以来のコンセプトアルバムで
内容も引けを取らないとおもいます。

その後、目立った活動はありませんでしたが
2007年、18年振りとなる6作目「Memory Ashes」を発表して健在ぶりを見せてくれました。