私とロックとの出会い

『カーラ・ボノフ(Karla Bonoff)』


ロスアンジェルズ生まれの女性シンガー・ソングライター。
元々ケニー・エドワーズ、アンドリュー・ゴールド、
ウェンディ・ウォルドマンとブリンドルというグループを組んでいましたが
売れなくて長い下積み活動を送っていました。

その後、76年当時人気絶頂だったリンダ・ロンシュタットのバックを務めた事がきっかけで
リンダのアルバム『Hasten Down The Wind(風にさらわれた恋)』(1976)に
自作曲が3曲も取り上げられ一躍注目を集めました。

翌77年のソロ・デビュー・アルバム『カーラ・ボノフ』には
そのリンダ・ロンシュタットに提供した3曲
「Someone To Lay Down Beside Me」、「Lose Again(またひとりぼっち)」、
「If He’s Ever Near」のセルフ・カバーを収録し高い評価を得ました。

「Lose Again」は、リンダ・ロンシュタットからのオファーを受けて
自身の発表より先に提供した為、リンダはアルバム
『Hasten Down The Wind(風にさらわれた恋))』のトップに収録し
シングル・カットもしてヒットした事もあり
このアルバムはグラミー賞(Best Pop Vocal Performance, Female in early 1977)を獲得し
リンダを名実共にアメリカを代表する女性歌手の座に押し上げました。

もしカーラ・ボノフが最初に発表していたら
彼女の代表曲になっていたと思います。

日本では2ndアルバム『ささやく夜 (Restless Nights)』の軽快なオープニング曲
『Trouble Again(Trouble Again)』がヒットし一躍大人気となりました。

このアルバムは西海岸ミュージシャンのイーグルスのメンバーや
J.T(ジェイムズ・テイラー)、J.D.サウザー、
ザ・バンドのガス・ハドソン等が参加し
いかにも西海岸といったカラっとしたサウンドづくりがなされています。


実はこの曲も、最初リンダが歌いたいと申し出ましたが
今度は自分が最初に歌いたいからとカーラ・ボノフが断ったというエピソードがあります。
もしこの曲も「Lose Again」同様リンダが先に歌っていたら
カーラは表舞台に出なかったかもしれません。

しかしリンダはやっぱりこの曲が諦めきれないのか
カーラより10年後にカヴァーして発表しました。





私が一番好きなのは『The Water Is Wide(悲しみの水辺)』

海の向こうにいる恋人への思いを歌ったスコットランド民謡ですが、
ジェイムステイラーのアコースティックギターの伴奏にのせて
カーラの歌声が切なく心に染みます。

最近のNHKドラマ「花子とアン」でスコット先生の愛唱曲として
流れてきた時は驚きましたね。






カーラは他人に曲を提供する事は多いのですが
自身のアルバムは寡作で現在までに4枚しか発表していません。


余談ですがアルバムジャケットの写真はすべて横顔になっているため
当時、横から見ると美人だが
正面から見ると大した事無いのだろうと
口の悪い連中は言っていましたが
その後、発表された写真で前から見てもやはり美人だと確認されました(笑)


その後も地道に活動を続けていて
2014年には共にウェスト・コースト・ロックの黄金期を支えた
J.D.サウザーと東京、大阪で共演ライヴが開催され来日しました。