少し前まで、夏の入院の多くは喘息の患者さんでした。梅雨のシーズンや台風が来ると、ゼイゼイが始まり夜も眠れない。毎晩点滴をして、手は刺し傷だらけ。 ごくまれにですが、喘息発作のために亡くなってしまう「喘息死」ということもありました。

 ここ数年で吸入ステロイド薬の使用が小児でも広まり、お子さん達の生活もだいぶ楽になってきました。「ステロイド」というと抵抗感を示す人もいるかと思いますが、運用を適切に行えば心配することはありません。

 吸入ステロイドの副作用と対応については、内科の先生ですが宮川医院のサイトに詳しく載っています。
宮川医院ホームページ
http://www6.ocn.ne.jp/~miyagawa/
小児喘息と吸入ステロイド薬
http://www6.ocn.ne.jp/~miyagawa/06_03.html
吸入ステロイド薬の副作用
http://www6.ocn.ne.jp/~miyagawa/04_06.html

 お子さんでステロイド薬を連日内服している場合、身長の伸びが止まってしまうことがあります。吸入ステロイドは一時的に伸びの抑制があることがありますが(最初の一年で1cm位)、最終身長には差がないことがわかっています。安心して使ってください。

 小児で吸入ステロイドを使う場合、大人の器具を使って吸う場合(ディスカス・ロタディスク)、補助器具を使って吸う場合(ボルマチックソフト、ベビーヘラー、デュオペーサーなど)、および吸入器を利用する方法があります。お子さんの年齢、吸い方、喘息の程度などで、適切な吸入方が異なってきます。詳しくは医師に相談してみてください。