【完結】「死んでみろ」と言われたので死にました。【書籍化・コミカライズ】
あらすじ
夫のユリウスに冷遇された末、自害したナタリー。気づくと全てを失い結婚するきっかけとなった戦争前に逆戻り。家族を守るため奔走していると、王子に迫られたりユリウスに助けられたりと運命が変わってきて……?
グッときたポイント
以下ネタバレ含みます。
初めは『なろう』で読んだのですが、文章の途中に『。』を付けるクセが強くて、それが気になって集中出来なかったのですが、途中からだんだん話が面白くなってきて、後半は『。』を気にせず読み進められました。
所謂「死に戻り令嬢」の話です。でも戦争や各家に遺伝する魔力の設定が斬新で、それが後半に活きてきます。
主人公ナタリーが孤軍奮闘していくのかと思いきや、家族を想い、お互いを大切にしているのがベースになるので、優しいナタリーの気質が家族に愛された中で育まれて、死に戻り前に冷遇していた夫や息子の事情も理解し、和解します。
でも、流石に死に戻り前の冷遇は、ちょっとでもユリウスが気にかけてあげられたら、いくらでも気づけるような状況設定で、少し無理があるように思いました。
どんなにユリウスが自分のことでいっぱいいっぱいでも、ナタリーが宝石泥棒とか、贅沢してるとか、屋敷中の人から濡れ衣を着せられていたとしても、実際には納屋に住まわせられてご飯も掃除も全て自分でやらされて、手も荒れて痩せこけて、服も同じものを着続けている…って、一目見ただけで《苦労してる人だ》って分かるよね?会ってもそれに気づかないって、どこまで鈍感なの〜
こんな人におすすめ
『死んでみろ』と実際に言われたことのある人…はそうはいないと思うけど、つらい過去って多かれ少なかれ、誰でもありますよね?
見返したい、でも復讐するより前向きに生きたいと思える優しい人に、是非読んで欲しいと思います。