もちろん、Googleとかで検索すれば一般論的な話は山ほど出てくると思うので、ここでは具体的に私が構築し導入した例をもとに、現場の話を書いてみたいと思います。
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IP電話はいろんな種類がありますが、基本的には以下の環境と機器があればシステムを作ることができます。
1. インターネットへの接続環境
2. IP電話
3. IP PBX(自前で持たなくても可)
順番に簡単に解説します。
1のインターネットへの接続環境ですが、速度というより安定性の意味から光ファイバーでの接続をお勧めします。
ADSLの場合、下りは問題ありませんが上りの速度が遅いので、複数の人が同時にIP電話を使うと問題が生じることがあります。安定して使うには、上り下りとも10Mbpsは欲しいです。
※固定IPアドレスは必要ありません。

ただIP電話の場合、直接公衆回線につなぐわけではないので、日本国内の面倒な認可(電気通信端末機器の技術基準適合認定)は必要ありません。つまり、海外で販売されているIP電話が選択肢に入ります。
※私がシステムを構築し納品したお客さまも、海外のショップから直接購入しました。
※左の写真はドイツのSnom社製のIP電話です。値段・機能・デザインと三拍子そろった私がお勧めのIP電話機です。
最後に3のIP PBXですが、これはIP電話システムの交換機にあたります。
IP電話のサービスを提供しているITSP(インターネット・テレフォニー・サービス・プロバイダー)では、基本的な機能をすべて持ったIP PBXを用意していますので、これを使えば自前で用意する必要はありません。

・内線電話をいつでも、いくつでも増設できる(無料で)。
・内線ごとのグルーピング、電話転送設定の柔軟性がある。
・通話に問題が発生した場合、障害原因の切り分けがしやすい。
ただし、これは設置したIP PBXを運用・管理出来る場合に限ります。
※運用・管理とは、お客様自身で行うか、別の管理者がリモート管理するという意味。
お客様の社内にIP PBXを設置する場合には、アプライアンス(単機能のお弁当箱)か、汎用のLinuxサーバ等にIP PBX用のソフトウェアをインストールして運用する場合の2つの方法があります。
お客様自前で運用する場合にはアプライアンス、管理者がいる場合には汎用サーバのほうが運用が楽かもしれません。
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さて、システムを構築するための環境の話を簡単に書きましたが、実は電話とインターネットとの関係がよく解らないというお話を頂きます。
次回はこのあたりについて書いてみます。