Asteriskの調整(その3) 保留音の設定 | 雲の上はいつも青空

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不思議な経歴をもつエンジニア!?の徒然なブログです。
お仕事関係の話が多いと思いますが、コメントとかもらえると中の人はとても喜びます(^O^)/

最近は、結構ひんぱんにAsteriskの設定を触っては挙動を確認しています。
実際の動作は、電話をかけてみないと確認できないので、傍で見ていると電話機で遊んでいるように見えるでしょうね(苦笑)。
※なんか受話器を2つ3つ持って、あーあーとかやってますからww

それでは、デフォルト状態では鳴らない保留音について書いてみます。
鳴らない理由は簡単で、/var/lib/asterisk/moh という音源ファイルを入れるディレクトリーの中が、空っぽだからです。
どうやら、DebianのインストールではAsterisk純正(!?)の保留音はインストールされないみたいです。

まずは純正の保留音を入れてみます。

1.Asterisk本家のサイトへ行って、
  最新のソースパッケージ(tarボール)をダウンロードしてくる。
  ※このブログを書いている時点では、1.6.1.4が最新でした。
2.適当なディレクトリーで、展開する。
  tar xvfz asterisk-1.6.1.4.tar.gz
3.できあがったディレクトリーへ入り、
  cd asterisk-1.6.1.4
  その中にある sound というディレクトリーへ入る。
  cd sound
4.asterisk-moh-freeplay-wav.tar.gzというファイルがあるので、このファイルを展開する。
  tar xvfz asterisk-moh-freeplay-wav.tar.gz
5.fpm-calm-river.wav fpm-sunshine.wav fpm-world-mix.wav
  3つのファイルが出来上がるので、
  これを、/var/lib/asterisk/mohへコピーする。
6.保留音に関係する設定ファイルは、
  /etc/asterisk/musiconhold.conf
  内容は以下のように設定する。
    [default]
mode=files
directory=/var/lib/asterisk/moh
random=yes
これで、3つの保留音がランダムに選ばれて流れるようになります。


【mp3の音源】

自分で購入して所有している音楽CDからmp3ファイルを作成し、これをIP電話の保留音として使って良いのかダメなのか(特に法律的に)は、私は知りません。
ですから、保留音として使っても大丈夫なmp3の音源ファイルがあることを前提にします。

1.Linuxで動くmp3プレーヤーをインストールします。
  aptitude install asterisk-mp3

2.次に、mkdir /var/lib/asterisk/mohmp3 で新しいディレクトリーを作ります。
  このフォルダーにmp3ファイルをコピーします
  ※mp3であれば、サンプリングレートとかステレオとかモノラルとか関係ありません。

3.ディレクトリーとファイルのオーナー&グループをasteriskにします。
  chown -R asterisk /var/lib/asterisk/mohmp3
  chgrp -R asterisk /var/lib/asterisk/mohmp3


4.最後に設定ファイルを以下のように変更し、/etc/init.d/astersik restart します。
    [default]
mode=mp3
directory=/var/lib/asterisk/mohmp3
random=yes
  マニュアルとかには、mode=quietmp3がデフォルトと書いてありますが、音量的にはmp3で良いと思います。

■いろいろ試してみたのですが、個人的に音質はwavファイルのほうが良い感じがしました。
 wavファイルの作成方法は、Astersik界では大御所の高橋さんの著書を参考にしました。
Asterisk徹底活用ガイドのp161に載っています。

mp3からwavファイルを作る方法です。
まずは、変換するソフトをインストールします。
aptitude install madplay

次に音源ファイルを変換します。
madplay -m --sample-rate=8000 --attenuate=-5 sample.mp3 --output=wave:sample.wav

--attenuateは出来上がるファイルの音量ですので、大きくしたいときは-2とか-3に、小さくしたいときには-7とか-8にすると良いです。
※高橋さんの本では、-10と記述されています。


■次回は、無線IPフォンの設定を予定しています。