5月10日、アップルのiPad予約開始の当日、ユーザーの間で衝撃が走った。
iPad用SIMカードをNTTドコモが販売しないことが分かったからだ。SIMカードは通信端末に電話番号などを割り振るICカードのこと。
NTTドコモのSIMカードを使えば、ドコモの回線をiPadで使えるようになる。発端はNTTドコモの山田隆持社長が4月28日、2009年度の連結業績発表の席でiPad用のSIMカードを販売する用意があると言及したこと。
iPhoneはソフトバンクモバイルの通信回線のため、つながりにくいとユーザーの不満が渦を巻いている[注]。
iPadも同じことになる、とユーザーが気をもんでいるところで、NTTドコモ社長の発言だ。ドコモの回線を使えば、快適に通信できるのは明らか。ユーザーはドコモの発表を待っていた。
ところが、日本国内で販売されるiPadにはソフトバンクモバイルのSIMカードが入っていて、SIMカードを交換できない仕様だった。いわゆる「SIMロック」の状態である。NTTドコモ広報もSIMロックが解除されていないのでSIMカードは販売しない、と明言した。
「SIMロック」は、iPadだけの問題ではない。総務省は「携帯電話端末のSIMロックの在り方に関する公開ヒアリング」を4月2日に開き「SIMロックを解除する方向でガイドラインを策定する」とした。実際、携帯電話でSIMロック解除のメリットは大きい(図1)。
通信サービスと携帯電話を別々に購入できるからだ。気に入った携帯電話を使い方に合った通信サービスで利用できる。しかし、現状の携帯電話では無理がある(図2)。
通信方式や周波数帯が一致しないと通信ができないし、通信ができても、ほとんどのサービスが使えない。一方で、スマートフォンであればSIMロックを解除しても使える。ネット接続できれば、ソフトもサービスが使えるからだ。
さらに今後登場する「第3.9世代」と呼ばれる新方式の携帯電話で統一されれば、状況は変わる。いずれにしても議論は始まったばかり。事態が動くのは、総務省のガイドライン発表後になりそうだ。
・・・日経PC21より
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