2018.1.18
https://www.emarketer.com/content/app-users-are-more-open-to-push-notifications-than-they-were-two-years-ago?ecid=NL1007

【要旨】

・アプリユーザーのプッシュ通知への温度感は上がっている。2015.10の調査に比べて嫌悪されなくなっている

・ノイズをカットして通信できるように細かい行程をアプリ事業社は踏むようになった。ユーザーが求めるものに追い付いてきた。

・ロケーションベースのプッシュ通知活用の検討も進んでいる

・最も成功したプッシュ通知メッセージは、成功したメールと同じ戦略であった。個人化、排他性、緊急性の属性の組み合わせが重要である

【所感】
プッシュ通知というと押しつけがましい印象があり、ユーザーに嫌われやすいものと思っていたが、嫌悪感が下がってきているというのは意外だった。しかし、過去のプッシュ通知と今のプッシュ通知での精度の違いというところから納得できた。広告についても同様のことがいえると思う。興味がない人に対して興味がない広告を出し続けると広告は嫌われるが、興味のある広告は役に立つ情報提供となったり、楽しめるコンテンツとなり得るのだ。
また、メールの本質とプッシュ通知の本質が同じという点。これもまた広告にも言えるのではないだろうか。個人化、排他性、緊急性、これらを踏まえた広告はCTRを上げる事ができると思う。
プッシュ通知にせよ広告にせよ、ユーザーと情報のマッチングという観点では変わらない。このマッチングの精度をいかに上げていくのか、ここが本質であろう。

2017.12.20
http://www.thedrum.com/opinion/2017/12/20/the-future-digital-marketing-predictions-2018

【要旨】

・AIが引き続き重要。活用できる企業とそうでない企業の溝が広がる。

・メディアは1対多のアプローチから1対1のマーケティング力が必要に。その為によりデータドリブンな戦略に重きを置く必要がある。

・デジタルマーケティングの目的は変わらないが、アプローチは変わるべき。チャネルに依存しないバジェットの持ち方が必要で、ラストクリックでのROIではなく、アトリビューション計測含めた全体管理が重要。googleアトリビューションのリリースにより、より一般化が進む。

・シングルチャネル配信からソリューションベースのアプローチへ移行すべき

・デジタルビデオの予算が大きくなる。shoppableビデオフォーマットの進化の可能性。

・Amazonの拡大。Amazonのサービス向上によるロイヤリティの高まり。ECの小売業者はAmazonとうまく付き合っていくべき。ラストクリックデータへの依存をやめて総合的に判断する必要がある。

・Facebookとインスタのマーケティングを通じたパーソナライズされた広告。インスタグラムのストーリーズを利用したネイティブコンテンツの促進。

・音声検索。WEBサイトへ費やされた時間や直帰率、CTRなどの分析、UX。

・キーワードの重要性は薄れていく。

・短い記事での記事量産型のコンテンツは減っていく。しっかり1500単語以上で書かれた記事に注力

【所感】

業界各社のキーマンの所感の箇条書きな為、統一された見解というよりは、置かれている立場によって重きを置く内容が違う形だが、大きな流れでいうと2018年単独でのトレンドというよりは、これまで形成されつつあったものが、より促進されるという印象だ。大きくは
・ラストクリック依存のマーケティングからの脱却
・データやAIの活用
・ビデオアドの促進
・音声検索の増加、既存のキーワードマーケティングからの変化
などだろうか。印象としては日本でも既に注目されている分野が多いように感じる。
2019年に入る際に、これらが結果として2018年にどの程度促進されたのか振り返ることをイメージしながら、2018年に張るべき領域を見定めていきたい。

【要旨】

2018.1.8
https://adexchanger.com/mobile/mopub-working-answer-app-header-bidding/

・Twitterが所有するアドエクスチェンジであるMpPubが、アプリ広告をウォーターフォールからフルフラットオークションへ変えるテストを始めた。
・APPにはWEBと違ってヘッダーがないので、デマンドのSDKを統合する必要がある
・RTBではなく、過去の配信結果に基づいて入札するADNWをオークションに含める必要がある
・MoPubはデマンドとサプライの間で統一されたオークションを促進するべき立場にある
・アドネットワークはRTBでないことで貴重なimps機会を逸していたことに気づき始めた
・MoPubの先進的な入札ソリューションで、ADNW,DSP,自社マーケットプレイスが公平に統一されたオークションを戦う
・これによりレイテンシーも解消される。ウォーターフォールはレイテンシーが多く発生する
・MoPubはオークションの胴元ながら、自社の独自デマンドで有利にすることなく、公正で透明性あるオークションを実行する

【所感】
ウォーターフォールかフルフラットかの議論。ここ数年のアドテクの流れを見ているとウォーターフォールからフルフラットへという流れを非常に強く感じる。その流れはWEBのみならずAPPも同様である。ADNWの収益性を過去実績に基づいて公平にDSPと一緒にオークションを行うというのは理論的には正しいと思うが、過去実績に基づいたADNWの収益性の確からしさというのがどこまで追求できるのか、というのが現実的には大きな課題である。その仮想評価が実際の結果と大きく乖離すると想定収益と大きくぶれてしまう。本質的にはあらゆるADNW自体がRTBで購入できるようにDSP化していくべきなのかもしれない。RTBの世界は2ndプライスオークションがベースで始まっているが、現状1stプライスも混在している状況で、真に公平なオークションを行う仕組みが求められるのではないだろうか。

2017.11.2
平成30年3月期 第2四半期決算説明会
https://ir.adways.net/irnews/20171102_73YnR.pdf

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【要旨】

・注力事業の変遷として、アフィ⇒スマホ⇒海外⇒新規プロダクト

・2Q累計で売上212億円、営業利益3.7億円。営業利益率1.8%

・2Q単体で売上105億円。スマホアプリ44億円、PC、スマホWEB44億円。海外15億年

・売上総利益率19%

・注力事業、UNICORNとNintの2つにフォーカス

・ディープリンクのLindleは終了している模様。2017.10.31付け

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【所感】

▼よい点

・詳細な事業の内訳がわからないが、全体の売上規模は右肩上がりで上昇し、今期は460億円の見込み。2007年の上場時は49億円で10倍近くまで成長中

・グローバル展開で一定の成果を出せている

・新規事業の取り組みを継続的に行っている

▼懸念点

・営業利益率の低さ。内訳不明だが、代理事業などを中心に利益率の低いビジネスが多い印象

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【どう経営すべきか】

事業別の内訳が開示されておらず、決算資料だけで内情が読み取りにくいが、
UNICORNとNintについて非常に注力している事は伝わる内容となっている。
8月発表の決算時には、このような構成になってはおらず、特定の2事業
UNICORNとNintにフォーカスするようになったのは今回が初めてである。
その点からも、UNICORNとNintの勝算が見えてきた部分があるのかなと推測できる反面、
既存事業やそれ以外の新規事業についてはそれほどうまくいっていないのかなという
邪推もある。
もうすぐ次の3Q決算が発表される次期なので、どのような業績なのか、
どういう見せ方をしてくるのかが楽しみだ。
気になる点としては、注力事業UNICORNとNintについて、Adwaysならでは、
Adwaysだからこそできる点というのが何なのかが個人的には読み取れなかった。
技術力、などの定性的な事以外、記載されている事については、
全て他社でも転用できそうな事だからだ。
既存の強みや、今後独自の強みになり得る組み合わせを作っていく事が
重要ではないだろうか。

2017.11.30
2018年3月期 第2四半期決算説明資料
https://www.rentracks.co.jp/ir/library/pdf/13th/13th_result_explanation_20171130.pdf

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【要旨】

・売上42億円、営業利益2.2億円(2Q累計)
⇒単月売上7億円、営業利益0.4億円

・内、売上40億円がアフィリエイト。リスティング代行が2.6億円(2Q累計)

・金融が減少した分、物販等で増加。物販は新たなジャンルの柱にする見込み

・パートナーサイト2.2万

・WEBメディア企画運営事業の開始(子会社設立)

・建設機械の販売仲介事業開始(子会社設立)

・中国大手建設機械メーカーと提携開始

・アフィリエイトについて
  ①不動産関連、その他ジャンルの広告主様、パートナーサイト運営者様への営業強化を図ることにより業績拡大を図る。
  ②金融ジャンルは市場環境が厳しくなると予測されるが、成約率の高い顧客の誘導に取り組むことにより、現状維持以上の業績を目論む。

・既存事業の海外進出を実施

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【所感】

▼よい点

・後発ながら、アフィリエイトで堅調に伸ばしている

・建設機械の販売仲介事業など、他社があまり参入しなさそうな事業を展開している

▼懸念点

・リスティング代行は単月4000-5000万円規模と大きくないが、
今後継続的にやっていくべき事業なのか。強みが持てるのか

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【どう経営すべきか】

・クローズドのアフィリエイトを軸に成長してきており、現状の売上の90%以上を占める事業の為、
今後とも引き続きアフィリエイトでの事業拡大に最注力するべきと考える。
特に、a8などのオープンプラットフォームとは違い、クローズドで後発に伸ばしてきている特性があり、
クローズドならではの手厚いメディア対応や高単価還元によって、良質な媒体の抱え込みのノウハウを
活かした展開がよいと思われる。自動車関連や金融で得た知見を別業種に横展開する事で、
着実に伸ばしていく。
・リスティングについてはアフィリエイト領域と事業シナジーがどれだけあるのか。
アフィリエイトの広告案件をPPCアフィリエイトで回していくなど、シナジーをもっているのだろうか。
単独事業としてリスティング運用を行う前提であれば、この規模だと勝ち筋がない様に思う。
リソースの分散を避け、既存のアフィリエイトに注力と、成長性のある新規事業を行うべきだと考える。
・直接的な経営方針とはズレるが、Q毎の推移を見せずにそのQまでの累計でしか表示しない出し方は、発表資料としては非常に不親切に思う。
見かけ上だけ右肩上がりの印象を持たせるだけの印象操作だと感じてしまう。
そういった部分も含めて経営のスタンスが見透かされてしまうのではないだろうか。

2017.11.10
2017年12月期 第3四半期 決算説明資料
http://pdf.irpocket.com/C2461/Rt66/I9A9/bbPa.pdf

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【要旨】

・売上103億円/Qで過去最高。

・シーサーを子会社化し、74名一気に増加

・アフィ系は売上64億円/Q。前年比4.5%増。

・ADNW、DSP系は売上37億円/Qで前年比14.4%増

・シーサーは売上2.5億円/Q    

・a8
 └売上58億円/Q
 └広告主3400、メディア231万
 └スマホ比率57%
 └広告主単価57万円。過去最高水準

・nend
 └売上30億円/Q。前年同期比11%増加
 └広告主404、メディア80万
 └広告主単価244万円

・nex8
 └売上5.5億円/Q

・ITPの影響が大きい

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【所感】

▼よい点

・アフィリエイト、大規模ながら堅調に増加できている

・nendが前年に比べて復調傾向

▼懸念点

・ITPの影響をここまで決算資料で出している企業は珍しく、
相当影響出ている可能性

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【どう経営すべきか】
nendとnex8を事業統合するというので、相当影響が出ている可能性がある。
特にWEBでターゲティング中心に配信するnex8の影響が大きい可能性。
ITPの影響はターゲティングできなくなる問題と、CV計測を取りこぼして
しまう問題の2点がある。CV計測についてのみならず、ターゲティングの部分についても
積極的に改善していきたいところ。
バリューコマースがデバイス推定技術を用いたトラッキングの提供開始を2017年10月
に発表しているが、アフィリエイトについても、DSP,ADNWについても同種の事を進めていきたい。
 

もうすぐ次の決算発表時期となるので、前Qからの変化が楽しみだ。

2017.11.07
平成30年3月期 第2四半期決算説明資料
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1528439

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【要旨】

・DSP 売上12億円/Q⇒4億円/月。ダイナミッククリエイティブが好調

・DSPオークションの入札秒数の高速化

・VALIS Cockpitトライアル中

・ロボットトレーディング準備中

・ビデオアドの提供開始(1月から)

・アフィリエイト 売上9.74億円/Q⇒3.3億円/月 美容、健康食品が好調

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【所感】

▼よい点

・ダイナミックリタゲは後発ながら、順調に伸ばせてきている模様

・VALIS発表以降、人工知能やロボット等、ソニーグループならではの先進的な技術力の高さが伺える

・アフィリエイトも順調に伸ばしてきている

▼懸念点

・目に見えて成果を出していそうな部分は、後発のものが多い印象

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【どう経営すべきか】
DSPもアフィリエイトも好調な状況。広告領域について、DSP⇒アドテクと変えてきたことからも、
DSPだけでなく複数のアドテクポートフォリオを持とうとしている意志を感じる。
現時点ではロジカドのみの数字と思われるが、ここにVALIS Cockpitなどが入ってくる形だろうか。
これまでは後発で参入する機能が多かったところから、テックに対する強みを活かして、
他社がやっていない領域や機能開発というところにシフトし、より先進的なアドテク事業者となれる
様に運営していきたい。
アフィリエイトについてはクローズドで運営されており、詳細分からない部分が多いが、
売上9.74億円/Qというのもなかなか大きい印象。
アフィリエイトで抱えているメディア群と、DSPとしての配信先のメディアはリンクしないと思うが、
ここにシナジーを持たせて、双方の強みとなるような配信手法を模索することで、
差別化要素を作っていきたい。

2017.10.27
2017年12月期 第3四半期決算説明資料(1,511KB)pdf
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?template=ir_material_for_fiscal_ym&sid=41939&code=2491

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【要旨】
・アフィリエイトにおいて、利益率の低い大型案件減少、金融以外は伸長

・デバイス推定技術を用いたトラッキングの提供開始

・売上42億円/Q、営業利益5.7億円/Qで営利は過去最高

・アドプレッソとアールエイトを精算

・広告事業で売上39億円/Q、利益7.34億円/Q
⇒売上13億円/月、利益2.4億円/月。利益率19%

・広告事業の内、アフィリエイトで売上33億円/Q、直接粗利9.7億円/Q
⇒売上11億円/月、直接粗利3.25億円/月。直接粗利率30%

・アフィリエイトの直接粗利の内、50-60%がASP粗利、残りはコンサル粗利

・広告主、アフィリエイトサイト数は横ばい

・金融比率は下がっている。金融>旅行>ショッピング、オークション>人材>美容、エステ の順

・スマホ経由の報酬が48%,注文件数は35%
⇒スマホ経由の方が案件単価が高い

・デバイス推定技術を用いたトラッキングの提供開始2017.10月~

・CRM事業は売上3.28億円/Qに対してセグメント利益1.46億円/Q

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【所感】

▼よい点

・強みであるアフィリエイト事業に集中する体制を取り、業績が上向いている

・ITP対策のデバイス推定トラッキングの提供を早期に行っている

▼懸念点

・アフィリエイト一本足打法になっているので、アフィリエイト以外での
次なる中核事業が見出しづらい

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【どう経営すべきか】
後発だったアドネットワーク等を畳んで、一旦強みがある、あるいはさらなる強みを作れる
であろう領域に選択と集中をした事で、立て直しができてきている印象。
しかし、事業の精算と共に人材離れなども招いている様に見受けられるので、
全社方針として、一本足でいくのか、多角化を推進していく文化にしていくのかの判断が必要である。
数年はアフィリエイトのみでも市場規模として伸びていく見通しではあるが、中長期的に
考えた場合には、多角化を進めていきたい。
多角化を推進する文化が根底としてあれば、一事業精算しても、人員の受け皿も多々あり、
さらなる挑戦が可能となると思う。
その事業で結果が出なくとも、挑戦した人材が次なる挑戦を自社内でできるのか、
放流してしまうことになるのかは大きな違いである。
中核事業のアフィリエイトについては、ITP対策のデバイス推定トラッキングを10月に
打ち出しているのはタイミングとして早く、好感が持てる。
今回10月発表の決算と、少し昔のものに対する考察となってしまったが、
直近で次の発表が出た際の変化に注目したい。

 

2018.1.15
2018 年 5 月期 第2四半期決算説明資料
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1544710

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【要旨】
・Gunosyへの掲載であるGunosy Adsは15億円/Q。前Q比5%増

・アドネットワーク 9.7億円/Q 前Q比20%増

・その他1.57億円/Q。Game8など

・グノシーとニュースパスの重複は6%。LUCRAも本格稼働

・全体広告主は1343社で増加。100万円以上の大口広告主は324社で減少。
大口広告主の売上構成比率は90%以上
⇒大口の中でも大規模な広告主の予算が増えていると考えられる

・健食39%,美容22%、非ゲームアプリ12%,金融6%、ゲーム5%

・仮想通貨、ブロックチェーン分野の研究開始

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【所感】

▼よい点
・グノシー本体だけで獲得しにくいユーザー層を、ニュースパスやLUCRAで取り込めている

・アドネットワークで大幅に伸ばせている。3.2億円/月規模

・仮想通貨、ブロックチェーン分野への進出が期待できる

・Game8伸ばせてきている

▼懸念点
・バザリーの先行きが不透明

・仮想通貨、ブロックチェーンの具体的な参入モデルや時期が不透明

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【どう経営すべきか】
グノシー本体(ニュースパス、LUCRA含む)での伸びは鈍化してきているが、
外部メディアでのアドネットワークにおいては堅調に伸ばせており、
アドネットワーク単体としても大きな規模に成長してきている。
少数の大口広告主が売上の90%を占め、大口広告主数は減り、大口比率が高まっている事から、
広告主の二極化がより進んでいると考えられる。短期的には超大手の売上を伸ばす事で
伸びていくと思われるが、二極化が進むのはリスクと隣り合わせな為、
広告主ポートフォリオは中長期的には分散化できる状態を目指していきたい。
バザリーについては、以前の決算説明資料でもう少し触れられていたはずだが、
扱いとして小さくなっており、Gunosy内での注力度合いが下がっている可能性がある。
本体のニュースのキュレーションと、技術的には近しいモデルでフリマアプリを
キュレーションしているが、ニュースメディアに比べてキュレーション先のフリマサービスが
限定的である為、フリマサービス側の意向などに左右されやすいモデルであると考えられる。
これからどのような形で仮想通貨を事業化していくのかが見ものである。

https://www.exchangewire.com/blog/2018/01/05/discussing-first-price-auction-anyway/

【要旨】
・セカンドプライスからファーストプライスへの変化が必要である
・ゲーム理論上、セカンドプライスオークションであれば、高い入札金額でバイヤーは入札できる、
結果的に高額入札をバイヤーに促す事ができる為、サプライ側にも魅力的となる。
・セカンドプライスの懸念点は、市場価格が不透明になっていることである。
SSPの中には入札後にフロアプライスを操作している疑いのある事業者もある。
・それでもセカンドプライスオークションが標準化され、ほとんどのプラットフォームがそれを採用し、それを前提としたアルゴリズムを作ってきた。
・ヘッダー入札ソリューションはファーストプライスに基づいている為、同じロジックに従う必要がある
・スタンダードなアドサーバはラインアイテム毎に固定価格で動作する為、セカンドプライスの概念と矛盾し、ファーストプライスの採用が必要である
・ファーストプライスとセカンドプライスが混在すると、オークションタイプの濫用でメディアが得し、デマンドが損をする
・広告主が損しない為には、2つのルールの追加が必要で、オークションタイプの要求と、それぞれのフロアプライスの要求により、広告主を保護できる
・ファーストプライスにより、価格透明性は上がるという議論もある


【所感】
リスティング広告において、オーバーチュアがファーストプライスオークションだったのに対して、googleがセカンドプライスオークションを採用しているのを知った時、無知な私はなんと回りくどいことをするのだろうか、と感じていた。しかしながら、双方にとって有意義なのはセカンドプライスだというのがゲーム理論上証明されているのだと知った時、なるほどと感心したものだ。
openRTBが定義された際、セカンドプライスを採用した理由はよく知らないが、RTB市場の勃興はリスティング市場が成熟した後の話なので、そう大きく議論の余地もなくセカンドプライスが当たり前、ということだったのだろうか。
ゲーム理論上正しい事と実際が異なるというのは非常に興味深いが、YahooやGoogleのような特定のプラットフォーム上のオークションと、DSP/SSPの様な様々なプラットフォームが、openRTBという共通のプロトコルに従っている様で、実際には様々な独自仕様やロジックが働いている世界というところに大きな違いがあるのだろう。様々な事業社の思惑の中、公平なオークションが行われていないという実態が浮き彫りになった今、妥協点となるのがヘッダー入札とファーストプライスオークションの掛け合わせというところなんだろうか。
デマンド側のトラフィックコストがヘッダー入札には大きくかかると思われるので、その辺りをブロックチェーンでコスト削減などできはしないか、なども考えるが、即時性のある取引には向かないというところもあり、悩ましいものだ。