「身体システム」という大きな観点から、私たちのからだを考えてみましょう。
からだが、なんの不自由もなく自由自在に動けるのは、
その形をつくっている筋や骨格のバランスが良いときです。
人間はもちろん、どんな動物もからだというのは、
たくさんの部品が精巧に繋がりあっていますが、
それぞれが計算しつくされたバランスで大きな
「生命システム」という全体像をつくっているのです。
解剖学を勉強したことがない人でも、理科室に置いてあった
人体解剖の模型を思い出してみてください。見事に左右対称になっていたと思います。
これは、人間が進化していく過程でこのような精巧なからだを
作り上げていったのです。
なぜこのような形になったか。
それは、この左右対称性という構造が、生きていくうえで
一番からだが自由自在で、内部環境を生かしきることができる形だったからです。
この左右対称がズレるということは、自然が作り上げてきた法則からも
ズレるということになります。
自然が創り上げてきた形こそ健康を生かしきる形なのですから、
自然が創り上げてきた左右対称からずれることは、
それだけでからだが本来の形を失っている、
つまり、健康が行かしきれない不自然な形になっているということです。
このように「健康」というテーマを考えるとき、
肖像や痛い部分だけを診るのではなく
一つひとつの細部の昨日を理解してうえで、全体を見ることがとても大切に
なってくると身心相(しんそう)は考えるのです。
林 宗駛 著 「形の医学」より引用
検査と手法
http://shinso-j.com/shinso3.html