ローミング終了による影響は?・・・

 

ケータイWacthの記事に、 楽天モバイル矢澤副社長に聞く、2021年秋のローミング切り替えとこれからのエリア構築 てのがありました。

 

楽天モバイルは、これまでKDDIのサービスエリアを利用してきた地域のうち、10月から新たに23道県で自社エリアへの切り替えを進めるそうです。記事によると・・・

 

「第4の携帯電話会社」として参入した楽天モバイルは、ゼロから全国各地でサービスエリアを構築する必要がある。そこでKDDIと提携し、KDDIのサービスエリアでも楽天モバイルユーザーが“ローミング”として利用できるようにしている。そのローミングには、当然のことながら費用がかかる。その額は、1GBで約465円(税抜、税込では約512円)となるが、今夏の決算説明会で、三木谷浩史会長兼CEOは「ローミング費用が高い」と幾度も口にし、新規契約の獲得スピードも抑えていると説明。

楽天モバイルにとっては、自社エリアの拡大は、顧客体験の向上だけではなく、KDDIへの支払いを抑えることにもなるが、そもそも「ローミングがなぜ必要なのか」を考えると、楽天のエリア拡大はユーザーにとって「本当にもう大丈夫?」と感じさせてしまう面もある。

 

だそうです。楽天は今までKDDIのローミングにより、自社のサービスエリアを補完していましたが、自社エリアが構築できた地域から順にKDDIのローミングを終了しています。

 

ただ、これもかなり難しいところで、楽天が4Gで割り当てられている周波数帯はBand 3 [1.7 - 1.8 GHz]のみです。この周波数帯はいわゆるプラチナバンドと呼ばれているものではないため、都心などの密集地域の場合、電波が回り込むことが出来ず圏外になることもありうるわけです。

 

実際に、弊社のお客様でも楽天モバイルを使っていたが、なぜか6月くらいから繋がらないことが多くなり、結局やめてしまったという事例もありました。このお客様は都内23区内に在住なのですが、実際に中の人がお客様のエリア付近のBand 3 [1.7 - 1.8 GHz]の受信状況を調べてみると、外でも受信状況が最低のような状況でした。そのお客様はタワマン在住で、室内ですと受信状況がさらに悪化するようでした。

 

都内23区内は、既に楽天モバイルの自社エリアという扱いにはなっていますが、このように場所によっては受信状況がかなり悪いところも出てきています。そんな中でKDDIのローミングを終了した場合、さらなる”圏外難民”が出ることが容易に予想できます。

 

記事にもある通り、半導体不足による部品待ちの基地局が1万局ほどあるとのことで、年末から年明けにかけてかなり受信状況が改善するようですが、それが改善されない場合、解約につながるケースもかなり出てくるのではと思っています。

 

中の人も楽天モバイルユーザーですが、幸いに既に現在住んでいるマンションのまさに目の前に基地局が出てきたようで、当面は問題なく利用できそうです。

 

楽天モバイルのユーザーはもちろんのこと、これから楽天モバイルに移行をお考えの場合などは、上記の件を加味した上でご検討になるようにお薦め致します。