MNOがMVNOを継続可能なのか?・・・
ケータイWatchの記事に、「サービスは継続します」LINEモバイルが今後のサービスについて案内 てのがありました。
LINEモバイルは、MVNOサービス「LINEモバイル」について、2021年3月以降も既存ユーザーへのサービスを継続すると案内しているそうです。記事によると・・・
12月22日にソフトバンクが発表した“オンライン専用料金プラン”「SoftBank on LINE」では、LINEモバイルをソフトバンクが完全子会社化や吸収合併により、ソフトバンクのサブブランドとしてサービスを提供することを明らかにしている。
これに伴い、MVNOとしての「LINEモバイル」の新規受付は、「SoftBank on LINE」のサービス開始後に終了する。新規受付の終了日は、今後ソフトバンクとLINEで協議するとし、決定次第案内する。
「SoftBank on LINE」のサービスが開始した後も、既存の「LINEモバイル」ユーザーには、現在の契約内容のままサービスの提供を継続する。また、「SoftBank on LINE」への強制移行をすることもない。
だそうです。先日ドコモの「ahamo」対抗プランを発表したソフトバンクですが、その際に傘下のMVNOである「LINEモバイル」を完全子会社化や吸収合併することが発表されました。
つまり、MVNOである「LINEモバイル」は終了となり、「LINEモバイル」はMNOであるソフトバンクの「ブランド」となるということになります。
現在の「LINEモバイル」はマルチキャリアMVNOですので、資本が入っているソフトバンクはもちろんのこと、ドコモやauの回線も選ぶことができ、現状でもドコモやauの回線を利用しているユーザーもたくさんいらっしゃるわけです。
今回の発表では「SoftBank on LINE」のサービスが開始した後も、既存の「LINEモバイル」ユーザーには、現在の契約内容のままサービスの提供を継続するとのことですが、果たして「ソフトバンク」となった「LINEモバイル」に対して、競合であるドコモやauが回線提供することは問題ないのでしょうか?
というのも、かつてMVNOであった「楽天モバイル」がMNOに参入することになった際に、当時のドコモの社長である吉澤和弘社長が、「楽天がMNOサービスを始めるのならMVNOは解消してもらいたい」と強く批判 したことがありました。
批判の理由については、上記のリンク先を御覧いただきたいのですが、今回のソフトバンクによる「LINEモバイル」の完全子会社化や吸収合併においても、前述の楽天モバイルと同様の事が起こるわけです。
既にドコモの吉澤和弘社長は退任されていますので、今回の件で再びドコモの社長が異を唱えるかどうかは分かりませんが、吉澤和弘社長の発言が単なる「楽天モバイルいじめ」でないのであれば、同様の批判がドコモ側から出てこないとおかしいことになります。
ソフトバンクとしては、現在の「LINEモバイル」のユーザーを自社回線にまとめてしまって、運営を続けることが理想だと思いますが、端末の対応の問題もありますので一筋縄ではいきそうにありません。
ただ、もしMVNOのユーザーであるにも関わらず、既存のプラン、料金でソフトバンクのMNOの回線が使えるとなれば、かなりオイシイことになることは間違いなく、そのあたりをソフトバンクにはハッキリしていただきたいとは思います。
現在の「LINEモバイル」はMVNOでありながら、カウントフリーオプション(ゼロレーティング)を設けるなど、他のMVNOとは一線を画した魅力的なMVNOでもありますので、今後のソフトバンクの対応次第では、来年3月の「LINEモバイル」の新規受付終了までに契約するのもありかもしれません。
今後のソフトバンクと「LINEモバイル」の動きに注目したいと思います。