これはさすがにドイヒー・・・

 

ITmediaの記事に、 サーバ管理会社が契約更新ミス 「ふくいナビ」全データがクラウドから消失、復旧不能に てのがありました。

 

福井県の産業を支援する公益財団法人ふくい産業支援センターが運営するポータルサイト「ふくいナビ」の全データが、サーバ管理会社であるNECキャピタルソリューションの社内手続きミスにより、完全に消失したそうです。データの復旧も不可能という。同センターが11月5日付で発表したとのこと。記事によると・・・

 

発表によると、同センターとNECキャピタルソリューションは、今年10月31日までふくいナビのクラウドサーバの賃貸借契約を結んでおり、10月13日にその契約を更新していたが、NECキャピタルソリューションの社内手続きのミスで更新の手続きがされておらず、貸与期間が終了したとして全データが削除されたという。
 これにより、システムの全プログラムが完全に消失。同センターが登録したデータや、ユーザーが登録したデータ(メールマガジンの配信先や配信内容など)も完全に消失した。

 

だそうです。この手のサーバ側の問題によるデータ消失で思い出されるのが、約8年前に起きた ファーストサーバ事件 です。この事件に関しては本ブログでも レンタルサーバーの「ファーストサーバ」で大規模障害…メールデータなどが消失 とのエントリーで第一報をお伝えしていました。

 

ファーストサーバの事故の原因は、メールシステムの障害対策のため、対象サーバーに対してメンテナンスを行なう際に利用した更新プログラムに不具合があり、サーバーのデータを削除してしまったというものでしたが、今回のものは完全な連絡ミスですからお粗末です。

 

ただ、「連絡ミスといえども、こんな簡単に確認も取らずにデータを削除するかなぁ?」とちょっと疑問だったのですが、このNECキャピタルソリューションはサーバの運営元ではなくて、運営はNECが行っていたようです。NECキャピタルソリューションからNECへの契約更新が行われなかったためにNECはデータを削除したということみたいですね。このあたりは、ITmediaの記事には載っておらず、福井新聞の記事に載っていました。

 

しかし、今回の事例は「明日は我が身」とも取れる非常に怖い事例です。顧客側には何の落ち度もなく、契約更新を行っていたにもかかわらず、データがトンだわけですから防ぎようがありません。

 

やはり、クラウドといえどもバックアップは重要であることを再認識させられました。弊社サイトは、Wordpressで構築しているのですが、サーバのバックアップはローカルにも取ってあるので、仮にサーバ側が逝ったとしても復旧は可能です。

 

ただ通常、ウェブサイトのデータのバックアップをローカルにまで取ってある企業様はそう多くないですよね。そもそも、どういったデータのバックアップをどのように取るべきかさえ、ご存じない企業様も多いと思います。今回は、顧客データなども消えてしまったようなので、少なくともそういったデータに関しては、ローカルにもバックアップを取っておいたほうがいいかもしれません。

 

とにかく、「転ばぬ先のバックアップ」は必須ということでしょう。ウェブサイトを運営されている企業様などは、今一度、サイトのバックアップについてご確認になってみてはいかがでしょうか?