中国離れ加速・・・

 

PC Watchの記事に、 シャープ、制裁関税回避のためDynabookの中国生産を見直し てのがありました。

 

シャープ株式会社は、Dynabook株式会社の中国での生産体制に関して、見直しを行なう考えを明らかにしたそうです。記事によると・・・

 

現在、中国・杭州市の自社工場で生産しているPCに関しては、一時的に台湾へと生産拠点を移したあとに、さらにベトナムに生産拠点を移す。米政府は、中国に対する制裁関税「第4弾」として、ノートPCなどを追加関税の対象に検討しており、今回の生産拠点の移行はそれを回避することを視野に入れたものになる。

 

だそうです。米中の貿易戦争は未だ着地点が見つかりませんが、その影響が出始めているようです。今回のシャープの制裁関税回避のためDynabookの中国生産を見直しに関しても、キッカケは今回の件だとしても、記事にもある通り、以前より中国の人件費高騰については多くのメーカーが認識しているところですし、それに対する措置として、タイやベトナム、フィリピンなどのアジア諸国への工場建設や移設などが進んでいた経緯があります。

 

また、本日は他にも以下のようなニュースが有りました。

 

iPhone製造メーカーが1000億円をかけてインドネシアでiPhoneのチップ生産をスタート、中国国外への移転傾向続く

 

iPhoneなどApple製品の組み立てを行ってきた台湾のメーカー・Pegatronが、インドネシアの提携工場でiPhone向けチップの生産を開始することになったそうです。チップ生産のための投資額は10兆~15兆ルピア(約760億円~約1140億円)に上るとのこと。

 

PegatronはApple製品の製造を担ってきたことで知られている台湾の電子機器メーカーですが、こちらも「中国の人件費高騰」などを理由にインドネシアで新たな生産拠点を設けると発表していました。

 

今回の件の以前より予定されていたことかもしれませんが、Apple製品の製造となれば当然影響は避けられませんので、今回の件の影響がなかったとは言えないでしょう。

 

他にも中国からの工場移転や撤退などを考えいる企業は多いようで、今回の件で更に拍車がかかるとなると、中国国内への影響も避けられないため、中国としても早期の幕引きを測りたいところだと思います。

やはり来月のG20あたりで米中での協議が行われるのではないかと思っています。

 

今回の件は米中だけでなく、世界経済への影響も避けられませんので、早期の決着を願いたいところです。