美辞麗句・・・
CNETの記事に、 アップルのクックCEO、新型「iPhone」の高価格設定を擁護 てのがありました。
新型の「iPhone XS」および「iPhone XS Max」は高価だが、Appleの最高経営責任者(CEO)を務めるTim Cook氏は、イノベーションにはそれだけの価値があると考えているそうです。記事によると・・・
Cook氏は米国時間9月18日、米テレビ番組「Good Morning America」(GMA)で行われたRobin Roberts氏によるインタビューの中で、「われわれは『iPhone』を万人のためのものにしたい」と語った。Cook氏はAppleによる一連の最新型iPhoneをアピールしたほか、それらの高額な価格を擁護した。
だそうですよ。「iPhoneを万人のためのものにしたい」のだそうです。もちろん経営者としてはそうなんでしょうけど、とても万人が買える端末価格ではないですよね。
Appleの営業利益率は30%だと言われています。今期は多少減って、4-6月期の営業利益率は23.68%だったそうです。ちなみに日本が世界に誇るメーカーであるトヨタの営業利益率は8.2%です。
かなり儲けてらっしゃるわけです。そのからくりは製造原価にもあります。現行モデルの1世代前のiPhoneXの製造原価は357.50ドル(約4万円)だそうです。64GBモデルのアメリカでの販売価格が999ドル(112,800円)だったのですから、利益率は約64%にもなります。もちろん64GB以上のストレージモデルはもっと儲かるわけです。
中の人がiPhoneはブランドであると本ブログでも再三お伝えしたのは、こういうボッタクリ事情もあります。
iPhoneがブランドである以上、利益率は64%だろうが、80%だろうが何の問題もないわけですが、それを万人のものにしたいというのは些か傲慢じゃないですかね。世界中の誰もが1000ドルを平気で超えるようなスマホをポンポン買えるような経済状況でないことは重々承知でしょうしね。グローバル企業のCEOとしては多少美辞麗句にすぎるような気がします。
もし本当にティム・クックがiPhoneを万人のものにしたいのであれば、Googleが発展途上国向けに作っているAndroid One のような取り組みでもされてみてはいかがでしょう。
このような取り組みがあってこそ、真に「万人のものにしたい」という発言に説得力が出ると思います。もちろんやらないでしょうけどね。ブランドが安物作ったら終わりますから。
むしろ 「iPhoneは世界中の信者に買ってもらいたい」 と言ってもらったほうが分かりやすくてスッキリするんですけど、さすがに言いませんよねw
果たしてジョブズが生きていたらなんと言うでしょう