フォーマットしてもダメよ・・・
PC Watchの記事に、 企業のHDD破棄、情報漏えい意識の低さが明るみに てのがありました。
TES-AMM JAPAN(テスアムジャパン)株式会社は、インターネット通販で中古IT機器販売業者10カ所に出回っている中古のHDDを無作為に購入し、以前使用されていたデータが確認できるかどうかを調査したそうです。記事によると・・・
調査には市販の無償復旧ソフトやUSB 2.0接続のSATAアダプタを使用し、HDD内容の有無および普及ソフトを用いてデータ復旧ができるかどうかを確認した。その結果、50台中2台がデータ消去およびフォーマットを未実施で、ユーザーデータが確認だった。残る48台はデータ消去/フォーマット実施済みだが、13台がデータの復旧が可能であった。
だそうですよ。フォーマットはともかく、データ消去すらされていないものもあるのは驚きですね。50台中15台がデータを確認可能というのもかなりの確率で非常にびっくりしました。
ウチでもリプレイスPCをご納品させていただいた後に、既存PCの廃棄などのご相談もいただくのですけど、その中で・・・
「フォーマットすれば良いんでしょ」
「フォーマットすれば全部消えるんだよね」
「フォーマット済みだから大丈夫」
みたいな「フォーマットすればおk信仰」的なお話がよくあるんです。業者様には当たり前だと思いますが、論理フォーマットと物理フォーマットの違いがよくお分かりになっていない方が多いようです。
多くの皆様が言っているであろうフォーマットは「論理フォーマット」であり、論理フォーマットではデータは消えてはいないんですね。消えてるようにみえるだけで、記事にもあるような無償復旧ソフトでも充分に復旧可能だったりします。
では、どうするかというと物理フォーマットを行うわけですが、物理フォーマットとは現在ではいわゆる「ゼロフィル」と呼ばれているデータを「0」で上書きしてしまう方法を言います。Windows上ではゼロフィルは行なえませんので、以下のような専用のソフトを利用する必要があります。
・ SDelete
・ DBAN
・ DESTROY
上記ソフトを利用して物理フォーマットを行えば、データの復元は基本的にできなくなりますので、PCを廃棄する際などは上記ソフトを利用するなどして、ストレージからの情報漏洩に充分ご留意ください。