結局戻すのね・・・

クラウドWatchの記事に、 山形県、2014年度中にMicrosoft Officeを全庁へ導入 てのがありました。

表題からはあんまり記事の主旨が見えてこないかもしれませんが、山形県が2011年にMS Officeに代わって導入したOpenOffice.orgをやめて、再度MS Officeに戻る決断をしたって記事です。

OpenOffice.orgの導入は、実は山形県だけじゃなくて結構多くの自治体が導入しています。

● 愛媛県 四国中央市 (2009/03)
● 大阪府 箕面市 (2009/10)
● 北海道 深川市 (2010/08)
● 山形県庁 (2011/01)
● 北海道 夕張市 (2009/06)
● 愛知県 豊川市 (2010/02)
● 大阪府 交野市 (2010/08)
● 徳島県庁 (2011/03)

で、なかでも福島県会津若松市は導入が早く、2007年から導入が始まっていました。その後も2008年、2011年と導入経過報告が出されているので、問題なく利用を継続してるようです。

他の自治体が現在どうなっているのかまでは調べてないのでアレなんですが、会津若松市の2011年の「会津若松市におけるOpenOffice.org 導入と取組みの現状」との資料の中に、実際に導入している自治体ならではの課題が記載されてました。
以下抜粋

● 商用オフィスソフトの機能を、そのままOSSオフィスソフトに求めることには無理がある
⇒実務に耐えるかの評価で検討すべき
   (機能不足を許容する柔軟性は必要)
● 商用オフィスソフトの文書形式を編集するための代替ソフトではない
 ⇒ODFへの移行を基本にすべき
(既存の文書形式を継続的に取り扱う場合、レイアウトずれ等の問題をいつまでも引きずることに・・・)
● まだ成長期のソフトウェア(機能は発展途上)
⇒機能や互換性は更新の都度向上しています。
 ⇒安定版(バージョン「*.*.1」以降)を使いましょう!

う~ん。なるほどですねぇ。ココらへんを過度に期待し過ぎちゃったり、全てをコレで賄おうとするとかなり無理があることが読み取れます。山形県の場合も詳細は知るよしもありませんが、こんなことが原因だったのかも・・・

OpenOffice.orgの場合、お家騒動があったりと今後に何かと不安がつきまとうところもありますけど、少なくとも現状でそれなりに使えてるところがあることを考えると、導入時や運用の仕方の違いでかなり差が出てきちゃうのかもしれません。ココらへんがOSSの普及を妨げる一因にもなってるのかなぁ。

実質MS Officeが世界標準になってる現状では、なかなか簡単に移行するのも難しいとは思いますが、選択肢のひとつとして検討の余地はあるのかもしれません。

まぁ実質、旗振ってる某社の存在があるわけだが・・・そのあたりのフォローの問題もあるのかなぁ?・・・