detour ahead.
とてもきれいな曲で難しそうな曲。
まだヴォーカルセッションによく行っていた頃、
同じようにセッションでよく会う声のきれいなヴォーカルの方がよく歌っていました。
その方の声質も手伝って、
この曲の印象は美しい曲で。
でもフリューゲルを持ち始めた私は、
この曲のことは忘れていました。
その後の私は、
チェットベイカーの曲を多くやり始めるのですが、
チェットベイカーはあまり知られていないスタンダード曲を多く演奏してます。
(みんなそうだと思いますが笑。)
そんな感じで、
あまり知られていないようないい曲をやっていると、
共演者やたまにはお客様から譜面をいただくようになりました。
「こんないい曲もあるよ。」という感じで。
そんな中の一枚に「detour ahead」もありました。
私はその時はもう妊娠していて、
演奏活動を休まなくてはいけなくなることを、
まわり道のように感じていました。
なので、
譜面をいただいた時は、
「この曲は知らないです。やらないかもしれません。」
というような事を言った気がします。
だんだんと考えも変わってきて、
お腹の中の命は、
尊くて、愛しくて、
もう何にも変えられない存在です。
今私に起きてることはまわり道なんかではない。
そう感じられるようになり、
この曲にとりかかりました。
古い曲なので、
多くの人に歌い継がれていて、
歌詞も細かく何通りもあり、
何が正しいとかではなく、
自分の感覚に近いものを選ぶような感じです。
私も大切に歌い継ぎたい。
この曲に出会えてよかったと思います。
演奏お休み目前で、
新しい曲に取り掛かれて、
私の演奏活動も終りだな。
と諦めのようなものも感じていましたが、
今の自分だから歌おうと思いました。
この先も、
親になって今の自分には想像もできない気持ちになったり、
思いが出てきたりするんだと予想してます。
その時は、
知らない自分が、
また新しい曲を演奏して、
歌うんだと思います。
自分自身の変化も視野にいれながら、
これからを楽しみにしています。
産まれてくるまで、
時間はたくさんあるので、
今のうちにまだまだ勉強しようと思います。