こんにちは。
ドッグ&オーナーズスクールONELifeの理事長の奥田です。
2015年7月現在、ONElifeでは、トレーナーアシスタントを募集しています!
詳しくはこちら⇒http://ameblo.jp/it-ai/entry-11447471180.html
最近、家庭犬トレーナーになりたい!っていう中学生、高校生、社会人の方がたくさん本校にお越しいただいています。
そこで、今回は、家庭犬トレーナー雇用していて、今後も採用を考えている地場の経営者として、家庭犬トレーナーになるには?をテーマに、徒然なるままに書いてみたいと思います。
家庭犬トレーナーになる上で、まず大切なのは、家庭犬トレーナーは専門職であるということです。
専門職って言うと、SEだったり、イラストレーターだったり、CGデザイナー、保育士、医師、獣医師、弁護士、行政書士…。そういう専門的な技能を持った専門職ということです。
つまり何かということなんですが、専門職なので、適切な教育を受け、専門知識がないと家庭犬トレーナーにはなれないということです。
ちなみに自分は獣医なので、獣医師のキャリアプランはこんな感じです。
獣医: 獣医課程大学に入学 ⇒ 大学を卒業 ⇒ 国家試験に合格 ⇒ 獣医 ⇒ 職場で実践を積む
では、家庭犬トレーナーとして今働いているトレーナーはどの様な過程を経ているかということを、本校と知り合いのトレーナーケースを紹介します。
家庭犬トレーナーのキャリア形成
【パターン①】
高校卒業後犬とは関係ない仕事をしていたら、弟が犬を拾ってくる
↓
20歳
犬が苦手だったので、訓練所のしつけ教室に通う
↓
20歳
訓練所の先生にスカウトされる
↓
21歳
体罰式の方法に疑問を感じ、英国式の方法の本に出会う
↓
21歳
著者にメールを送ったところ、返事があり、イギリスでトレーニングを学ぶため単身渡英
↓
22歳
イギリスで家庭犬トレーニングのライセンスを取得
↓
22歳
帰国後、トレーニング教室を開業
【パターン②】
(18歳)
高校卒業後、警察犬訓練所併設専門学校(2年)に入学
↓
(20歳)
同訓練所の見習い訓練士として入所
住み込み・1ヶ月の休み1日・お小遣い2万円
※ちなみに、住み込み5年で、資格が取得できるとのこと
↓
(20歳)
6ヶ月間の見習いの後、退所
⇒ 退所の理由は、訓練所の犬への訓練方針に疑問を感じたこと、訓練所でのストレスなど
↓
(21歳)
訓練の道ではなく、自然や野生動物との共生を学ぶ専門学校へ再入学
↓
(23歳)
卒業研究の際、日本犬の専門家にインタビューする
↓
(23歳)
2年間のブランクを経て、やはりトレーナーとして仕事がしたいと考え、日本犬の専門家の紹介で家庭犬トレーナーに弟子入り
↓
(24歳)
家庭犬トレーナーのもとで、家庭犬トレーニング研修課程を受講。アルバイトで生計を立てつつ、1年かけて2級を取得。
↓
(25歳)
家庭犬トレーニングスクールで、家庭犬トレーナーとして就職
【パターン③】
芸術大学卒業後、一般企業へ就職
↓
2000年
就職後、数年を経て、夢だった犬を迎える
↓
2000年
犬のしつけ教室へ参加。罰式のトレーニングではなく、陽性強化のトレーニングに感銘を受ける
↓
2001年
家庭犬インストラクター養成講座を受講
↓
2001年
家庭犬インストラクターに弟子入り
↓
2002年
出産のため休業
↓
2006年
出張訓練事業所を立ち上げ
↓
2009年
子犬の幼稚園の園長に就任
簡単に3パターン挙げさせてもらいました。
あくまでも、私の周りにいるプロの家庭犬トレーナーの話です。
家庭犬トレーナーとして収入を得られるまで、共通しているポイントは、
・ 就学期間、投資期間が2年以上あること
・ 就学期間について、現場での研修、見習いである期間がほとんどであること
・ ①・③については、しつけ教室を飼い主として受講していること
・ 広範な社会経験があり、紆余曲折していること
が挙げられると思います。
家庭犬トレーナーになりたい若い人の中では、専門学校に通うという選択肢が一般的だと思いますが、私の周りのプロ、先達である家庭犬トレーナーに弟子入りする形で技術を習得し、現場での経験を活かしてプロになっているということが、ひとつの共通点です。
そして、多くの場合、弟子入りのきっかけは、
『飼い主さんとして、先達のしつけ教室などに通っていた』
ということが多いのではないかと思います。
飼い主さんのいる現場、犬と向き合う現場での実践、自分が飼い主さんの立場で受講する姿勢から、順に家庭犬トレーナー・インストラクターになっているということは、ここで挙げたトレーナーたちの足腰を作っていると思います。
そして、私も、このようなトレーナーたちだからこそ、共にスクールをやったり、企画をやらせていただいたりしたいと、心から思います。
ここであげた内容は、あくまでも、私が現場の経営で感じていることなので普遍性はないと思います。
家庭犬トレーナーになりたいと考えている方の、簡単な参考になればと思います。
【この記事を見ている若い方へ】
高校生や専門学校生でも、この記事を見ている方はいらっしゃるかと思います。
家庭犬トレーナーになるためには就学期間は必要不可欠だという話をしました。
では、どの様な就学期間を歩むべきかということになります。
私が経営者としてどの様な人を採用したいかといえば、
①きちんと飼い主さんへの指導経験を積んだ人
②素性がわかり、快活な性格の人
③きちんと自分で考え、行動できる人
が、ひとつの指標になるかと思います。
他の経営者の方がどう思われているかはわかりませんが、私個人としてはこのように考えています。
そういう考えからいえば、どの様な就学期間を歩むべきかという点について
① 現場指導経験ができる学校に通うこと
② 就職したい(求人している)スクールに飼い主として通うこと
③ プロのトレーナーに直接話を聞きに行く機会を作り、どうすればプロになれるか聞き、アドバイスを咀嚼し実践すること
この3点がもしできるようであれば、専門学校に通うだけの学生に比べて、プロのトレーナーになれる可能性は、格段に上昇すると思います。
※ 私たちNPO法人人と動物の共生センターは、『人と動物が共に生きることで起こる社会的課題の解決を通じて、誰もが他者を思いやる事のできる社会に貢献する』ことを理念とする非営利組織です。
※ より多くの優秀な家庭犬トレーナーが貢献できる社会作りを勧めています。
※ 全てに答えられるかわかりませんが、質問や相談がある場合は、メールしてください。
私共の実施する、専門教育のためのアカデミーのHPです。
http://onelife-academy.org/