〈Pー4 腎移植への挑戦〉
人工透析患者の都合など、
まったく考えないに等しい、
大学病院のしゃくし定規な対応に、
夫は、腹立たしさと無力感を、
感じていたようで、
帰り道の、ことばの少なさと、
憮然とした表情に、
それはくっきりと、浮かび出ていました。
…この二泊三日の入院で、
夫が不在のあいだに、
私は、子どもたちに、
招集をかけていました。
夜になり、
子どもたちがそろったところで、
・父親が人工透析を始めて、一年経ち、
さまざまな面で、
行き詰まり始めていること。
・このまま続けても、
悪化することはあっても、
現状が好転することは、決してないこと。
・自分の腎臓を、あげたいけれど、
二度目のドナーは駄目と言われたこと。
などを、話しました。