〈Jー7 悪夢の細菌感染〉
午後五時過ぎに、やっと、
移動式のレントゲン検査の機械が、
持ち込まれました。
この時点で、
ドレーンのお掃除により、細菌が、
夫の弱り切った体内に侵入してから、
丸一日が、経とうとしていました。
私は、午後一時から六時まで、
夫の病室にいたのに、
その間に行われた、医療行為は、
熱を下げる注射一本だけでした。
素人でさえ分かるような、
明白な病変に対して、
何も処置しなかったに等しく、
夫は、丸一日、
放って置かれたも同然でした。
病院の中では、
このようなことが、日常的に、
少なからず起きているのでしょう。
けれども、
密室の出来事、
医療側の圧倒的優位、
いかようにでも変えられる説明、
などによって、
真実が明白になることは、
まずないと思われます。