それにしても…
井川線始発の千頭(せんず)駅から
乗車した、時代遅れの赤いミニ列車と、
車窓に広がる風景は、
ゆったりとした時間の流れとも
相まって、
色々な落とし物に、気付かせてくれました。
「お手軽ですよ」
「効率ナンバーワン」
「座っているだけで、
スイッチをポンと押せば、それで完了」
なんていうセールストークが、
花ざかりの現代ですが、
それどころか、それが更に進化して、
「スマホがあれば、何でもできる時代」が、
近々、到来しそうです。
それは同時に、
「スマホがなければ、何もできない人間」
を、無数に産み出すことであり、
「スマホの通信障害が起きれば、
機能停止してしまう社会」に、
一目散に向かっている、
という事でもあります。
…考えてみれば、恐ろしい雪崩現象です。
この大井川鐵道観光で、
費やした一日には、
スマホもクレジットカードも、
要りませんでした。
効率的な時間も、ありませんでした。