そして、とうとう、秘境駅と呼ばれる、

〈奥大井湖上駅〉に到着。

湖の上の赤い橋(レインボーブリッジ)

のすぐ脇に、

駅の表示板がポツンとあるだけの駅。

 

 

赤いミニ列車と車掌くんとは、

ここでサヨナラです。

青いベンチコートを着て、車掌帽をかぶり、

ザーザー降りの雨の中を走り回る、

若き車掌くん。

列車を降り、いよいよお別れという時に、

どうしてもひと言、

彼に伝えずにはいられませんでした。

 

「観光ガイド、とっても楽しめました。

どうもありがとう!」

 

すると車掌くんは、驚いた顔で、

「ホントですか!」と応え、

「ご利用ありがとうございました」と、

弾んだ元気な声で、

お礼を言ってくれました。

 

列車を見送った後、

(事前の調べでは、

ここから歩いて20分くらいの所に、

展望所があるとのことだったので)

まずは、

線路と一体化している赤い橋の上を、

渡り始めました。

「とうとう、赤い橋の上に辿り着いたんだ」

という感慨に、浸りながらも、

雨の中を滑らないように、

ソロリソロリと緊張して渡ります。

 

橋を渡り終えると次は、鉄板で出来た、

かなり急な階段が、延々と続きます。

 

 

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