井川線3つ目の駅〈土本(どもと)〉の
車掌くんのガイドは、
「かつては栄えた、土本地区も、
今では、4世帯だけの集落に、
なってしまいました。
ちなみに、4世帯のうちの3軒の名字が、
土本さんです」
その次の〈川根小山(かわねこやま)〉
という駅に近づくと、
「この駅名は、ひらがなにすると、
『ネコ』が入っているんです」
という、ダジャレガイドも入ります。
~ウミネコやヤマネコなら、
聞いたことあるけど、
かわねこかあ~
何とか、沿線駅を盛り上げようとする、
車掌くんの思いが伝わってきて、
ニヤニヤしっ放しです。
赤いミニ列車が、
(無人)駅に止まる度に、
若き車掌くんは、
手動の扉を開けて、
ザアザア降りの車外に飛び出し、
3両編成の別の車両から、
降りる乗客がいれば、切符を受け取り、
いなければ、
キビキビした声で、指差し確認をして、
発車のゴーサインを出し、
動き出す寸前に、列車内に戻ってきます。