お正月気分に、
一気に冷水を浴びせかけた、能登の大震災。
「女房が、あの潰れた家の中におるんやー」
と叫ぶ、中年男性の顔が、
目に焼き付いたまま、忘れられません。
被災者が口にする言葉には、
石川県の方言が入り交じり、
語尾や文末を延ばす、
独特のイントネーションが、
懐かしく、切なく、胸に突き刺さります。
季節も最悪でした。
小寒から大寒へと、寒の季節が続き、
心も体も、冷え切っていることでしょう。
改めて、天災の問答無用の非情さを、
思い知らされます。
そして改めて〈明日は我が身〉として、
心を寄せていく必要性も感じます。
…こうして、令和6年の初日は、
静岡観光に関しては、
満足できる一日でしたが、
同時に、
故郷の大惨事に驚愕し、
心痛む夜となりました。
一夜明けて、旅行二日目。
いよいよ、大井川鐵道の列車に乗って、
秘境駅(奥大井湖上駅)に行く日が、
やって来ました。
前日の能登地方の大地震を案じながらも、
まだ、翌朝のこの時点では、
まさか、今回の地震のマグニチュードが、
阪神淡路大震災や、熊本地震を超える、
凄まじさだとは、知る由もなく、
判明している死者が、
ヒトケタだったこともあり、
旅行続行の後ろめたさを、
それほど感じることなく、
本日の悪天候を気にする、私たち…