一年前の移植関連5学会共同声明で、
理事長たちが、
精力的に取り組みたいと、
意気込んでいたのは、
(1)移植の恩恵は、最大化され、
公平に分配されなければならないとの
周知徹底、と、
(2)海外渡航移植禁止の啓発に、
力を入れ、一般人に宣言の順守について、
伝えていくこと、でした。
ああ、これが6年前に、福田医師が、
恐れていたことなのではないのか!
…そう感じました。
日本国内での移植件数の増加と、
それを実現するのに不可欠な、
ドナー(臓器提供者)の増加こそが、
取り組まねばならない、
切迫した課題であるにもかかわらず、
共同声明では、
そこには一切触れていません。
一方で、
国が打ち出す臓器移植対策にしても、
国民的議論がないどころか、
当事者や、現場の移植医の、
苦悩する声に耳を傾けるという、
最低限のヒアリングもしないまま、
発出されています。
「取りあえず、体裁を保つ程度のもの
なんだなあ」と、改めて落胆しています。