パジャマ姿の夫が、「待ってるからね」と、
腎移植手術2日前の再会を楽しみに、
いつまでも手を振って、見送ってくれます。
夜の飛行機まで、時間がたっぷりあるので、
宇和島から松山まで、
(特急が通る、内陸部の内子線(うちこせん)ではなく、)
予讃線(よさんせん)別名:愛ある伊予灘線 を通る、
一日に数本しかない、
『各駅停車の旅』をする事にしました。
電車は一輌、トイレもなく、ワンマン電車です。
ガラガラの鈍行列車が、動き始めると、
単線の線路の空中にまで、生い茂った雑草を、
電車が、掻き分けて進むので、
電車の窓に、雑草が当たって、
バシ、バキバキ、バチャッと、
ワイルド感満載の音声が、聞こえてきます。
もしも、昨夜の暴風雨で、
倒木が線路を塞いでいたら、即アウト…
病院に戻るしかありません。
そんな事を案じながら、
車窓の風景を、眺めています。