699 何が足りないんだろう?〈前編〉(24)
その自動車事故から,10数年が過ぎたある日、私が、臓器移植ドナー登録の推進活動を始めたことを、知った彼女が、ふと、こんなことを口にしました。「実は、あの事故の時には、ずっと意識不明の状態が、続いていたのだけれど、そんな時に、病院の看護師さんから、臓器移植ドナーのお話があったの。でも、その時は、それどころじゃなかったのと、臓器移植って、どんなことをするのか、全然分からなかったので、すぐに断ってしまったの」…友人のその口ぶりからは、「今だったら、情報があるから、違った対応が出来たのに」という残念さが、にじみ出ていました。「知っている」ことと、「知らない」こととの間には、「ドナーになってもいい」と、「なんとなくイヤ」という、深い溝があります。もちろん「知った」からと言って、「やっぱり心臓死の後に、そのまま灰になりたい」と言う方も、たくさん存在するでしょうし、その選択は、当然、尊重されるべきです。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村