お久しぶりの「胸の奥」続きです。
きっとお忘れの方も多いと思い、人物紹介?とあらすじを一つ前に載せました。→★(あらすじ)
復習したい方はそちらもどうぞ。
一つ前の56はこちらからどうぞ→★( 56話 )
最初から読みたい方はこちら→★(1話 )
※※ 胸の奥 57 ※※
「チョスギョン氏…記憶が戻ったのか…?」
「記憶?戻ったって?まるで私が記憶喪失だったみたいじゃない!?
言っときますけどね、私は記憶力は良い方なのよ?
特にヒジンの事はずっと私が見て来てるんだから、
忘れる訳無いじゃない」
「では、チェジュ島の事は?覚えているか?」
「済州島でのことって?
あなたが身分証を無くしてヒジンが迎えに行った時のこと?」
「そうだ!覚えているのだな??」
「あの後飛行機でドンミンに見つかって大変な騒ぎになったって言うのに、
忘れるわけないじゃない!も~う。何?!一体何なのさっきから!
今そんな話している場合じゃないでしょ!!!」
「一体なんなのよ…なんで今更昔の事なんか聞いてくるの??」
確かにスギョンが本当の意味でブンドと初めて出会ったのは
図書館のエレベーターの前だった。
だかそれは最初にお札が切れた時に無くなったはずの記憶だ。
「スギョン氏、最後にもう一つだけ教えてくれ、
ヒジンがハンドンミンと同伴した授賞式の日に私と会ったことは覚えているか?」
「えー…授賞式?ハンドンミンがあなたとヒジンが付き
合ってることを知らずに勝手に交際宣言しようとしてた日の授賞式よね?
あの日は朝から準備で忙しかったし
呑気にあなたと会ってる時間なんかなかったでしょ?」
ブンドは混乱して考え込んだ。
スギョンの一度目の記憶がなくなった後、
再び“始めての会話”を交わしたのが授賞式の日の事だった。
スギョンは終始一貫してチェジュ島でブンドに質問したことと
全く同じ質問をしてきたのだ。
その二度目の対面の記憶も、この時代にもう二度と戻れないと思い
お札を焼いたことによって完全に無くなったはず。
スギョンにとって自分とスギョンとの出逢いは
自分が再びヒジンの元へ戻った雨の日のテレビ局となったはずだった。
だがそれも違う形に変わっているのか?
一体、いつ…何がきっかけで記憶が書き換えられたのか…
「キムブンド氏、時間がないから行くわ。ヒジンはこのまま仕事に連れて行くから
あなたは一人で部屋に戻って。昨日あの子、急に無理やり仕事休んだからかなり予定が遅れてるの
記者はもういないはずだけど、気を付けて」
説教するつもりのブンドから変な質問責めに合い
すっかりと戦意喪失したスギョンは、ブンドに早口に告げるとさっさと車を降りて行ってしまった。
*** 続く ***