今日は椅子の仕事のことではなく、子供のことを書きたいと思います。ニコ

私には12歳と4歳の娘が二人います。

妻は会社勤め、私は自宅兼店舗で自営ということで、育児と家事のかなりの割合を私が賄ってきました。そのおかげで家業のほうはあまり儲かっていませんが・・・滝汗

 

さて昨日、ここ宮城も梅雨入りとなりました。この時期が好きというかたはあまりいないとは思いますが、私もこの時期は嫌いです。嫌いというよりは怖いんです。

 

じめじめするから、雨の日が多いから、虫とかが出てくるから、という理由ではありません。

この時期が体への負担が1番大きいからです。(特に肺)

 

うちの娘は二人とも超未熟児で生まれました。

上の娘は960gで生まれ、直後に心臓がうまく機能してないことがわかり、かなり危険な状態が一週間ほど続きましたが、なんとか乗り越えてくれて、それからはおおむね順調に成長してくれました。ありがとう。ドキドキ

下の娘は470g。上の娘のように順調にはいきませんでした。

 

出産のとき私は待合席でまっていました。緊急手術の帝王切開だったので、開始時刻と出産時刻は知らされてました。

出産予定時刻を少しすぎたころ、男性の医師二人と女性の看護師一人が保育器を押しながら待合席の前に来ました。

「お父さん、おめでとうございます。生まれましたよ。」

そういわれて保育器に近づいていきましたが、先生方は誰も微笑んでいません。

むしろ深刻な顔をしています。ガーン

男の先生の一人が、保育器の横の小窓から手を入れて、赤ん坊の顔に酸素マスクを当てていました。私は子供の顔を見ようと保育器の中をのぞいたら・・・・

なんということでしょう~~酸素マスクを当ててる先生の手の平で赤ん坊がすっかり隠れて全然見えないんですショック!

『え!なんで?』心の中で叫びました。そして体を下げて保育器の横からのぞきました。

そうしたら、先生の手のひらの間から、わずかに体の一部と足がみえました。

三か月早産で生まれた我が子は、大人の手のひらですっかり隠れるぐらいの大きさしかなかったのです。

「女の子ですよ。体重は470gです。すぐに検査しますので」

看護師さんはそう言うと、ややダッシュぎみに保育器を押して先生方とともに検査室のなかに入っていきました。5,6秒の間の出来事でした。

 

二時間ほど待った後、主治医となる先生から現在の状態の説明がありました。

体のほとんどの機能が未熟性が高く、正直、助かるかどうか半々とのことでした。

とくに肺の未熟性は命に直結するだけに深刻でした。

 

 

生後約二か月の時の写真です。改めて見ると本当に痛々しいです。

生まれてから三か月は日々状態が変わるし、明日どうなるかわからない、という状況でした。

毎日のように面会しにいきましたが、見守って祈ってやることくらいしかできない・・・自分の無力さをつくづく思い知らされました。

 

約2か月半後。手前の小窓がだいたい18~20cmなので、いかに娘が小さいかがわかります。

四ヶ月たって、自発呼吸がしっかりできるようになってきたとのことで、保育器を卒業して通常のNICU用ベッドに移動。

さらに六ヶ月後、退院に向けて一般のベビーベッドに移動。

 

クリスマスイブですね。看護師さんがモミの木を飾ってくれました。

ほっぺたのチューブ止めのテープも毎回かわいいイラストをかいて下さいました。(アンパンマンとかキティーちゃんとか)ありがとうございました。o(^▽^)o

ちなみに顔についているチューブはミルクを飲ませるためのもので、鼻から入って胃まで届いてます。このチューブを使ってのミルクは、退院したあともしばらく自宅でも続きました。

 

生後七ヵ月と少しでとうとう3000g到達!! 退院です。

たくさんの先生と看護師さんに助けられ、無事退院できました。

感謝という言葉しかありません。退院するとき主治医の先生はいいました。

「本当に半々でしたよ。我々も一生懸命がんばりましたが、それで助かったわけじゃない、そんなのは微々たるもんです。この子を助けたのはこの子の生命力です。この子が一番頑張ったんですよ。」

先生、ありがとう。そしてこんなに小さく生まれたというのに、頑張ってくれた娘にありがとう。

 

無事退院できた娘は、その後自宅ですくすく育ってくれました。照れ(ペースは遅いですが)

チューブでのミルクや投薬など、普通の健康児とはちょっと違った生活ではありましたが、大きな問題もなくゆっくりと成長していきました。

やがてチューブも卒業し、離乳食も食べられるようになりました。

もうすっかり普通の生活が送れるようになり、私自身もあまりこの子の体を心配しなくなってきていた1歳の6月はじめに『あれ』は突然やってきました。

 

肺炎です。

 

つづく