朴大統領「船長らの行為、殺人に等しい」 会社に問題も
木浦=東岡徹 2014年4月21日21時30分
http://digital.asahi.com/articles/ASG4P5JJCG4PUHBI02L.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG4P5JJCG4PUHBI02L


 韓国南西部・珍島(チンド)沖で起きた旅客船セウォル号の沈没事故で21日、乗客への適切な対応を怠ったとして、新たに1等航海士2人と2等航海士1人、機関士1人の計4人が身柄を拘束された。事故の背景に、運航会社の安全軽視体質があったとの見方も強まっている。


 セウォル号には乗員29人、乗客447人が乗船。乗員のうち運航に直接携わる船長や航海士ら「船舶職」の15人は全員救助された。


 捜査本部はすでに船長と、急旋回を指示した3等航海士、操舵(そうだ)手の3人を逮捕し、調べを進めている。捜査本部は新たに拘束した4人についても「地位や任務などに照らして、乗客の安全を確保する責任がある」(幹部)と判断した。


 韓国の朴槿恵(パククネ)大統領は21日の首席秘書官会議で、「船長と一部乗組員の行為は殺人に等しい」と批判。運航会社と監督機関についても「何をしていたのか徹底的に明らかにしなければならない」と述べた。


 捜査本部の調べで、乗員の一部に対し、非常時の安全教育が行われていなかったことが明らかになった。聯合ニュースによると、運航会社は規定に義務づけられた10日に1回の消火訓練や人命救助などの海上安全訓練はほとんど実施せず、昨年の安全教育の研修費もわずか54万ウォン(約5万3千円)だったという。


 韓国の船員法によると、船員は安全教育を受けなければ乗船できない。教育内容も別途定められており、旅客船の場合、消火訓練は10日に1回、救命ボートの降下訓練は3カ月に1回などとされている。


 聯合ニュースはまた、セウォル号の操舵装置について、電源接続不良により、事故前に修理申請が出ていたと報じた。修理が終わっていたかどうかは不明で、捜査本部も「調査中」としている。(木浦=東岡徹)


いすけ屋


 事故を起こしたセウォル号の船長及び乗組員の対応も最低だが、パクおばさんは政府の責任は無いような言いようだ。しかも、日米の支援申し入れを断り、5日たってからようやく米国のロボットを受け入れたという段取りの悪さ、フェリーに対する普段からの検査の甘さという失態には触れない。なんでも悪いのはアナタという責任回避癖は、ここでも絶好調のようだ。


 韓国メディアは、最初、「セウォル号はもともと日本が作った」と報道し、なんとか日本のせいにしようとしたのだろうが、すぐにそれは強調できなくなった。この船は、韓国に渡ってから重量にして800tもの増築をして、重心を上げていることが判ったからだ。また、荷載荷重制限がコンテナが657tなのにその日は1157tも積んでいたし、車両は150台のところを180台も積んでいた。500t、30台オーバーの明らかな違反航行だった。よく、修学旅行の高校生を一緒に載せたものだ。


 悪いことは重なるものである。さらにセウォル号には積み荷の位置を決めるプログラム・ソフトがなく、適当に現場の勘で積んでいたらしい。普通のフェリーなら車両を載せる時に重量が計測され、左右のバランスをとりながら車両の位置を決めてゆくソフトが備わっている。コンテナも同様だ。そのため、セウォル号は最初からやや左に傾いていた。午前7時ごろに船長はそのように感じていたという証言がある。


 東京海洋大学渡邊教授の説明によれば、燃料は船倉の一番下に積んでおり、この燃料が減ってくると、ますます重心が上に上がって復元力がなくなるという。この日は遅れて出発したので、速度を上げて航行していたはずで燃料も多く消費していたはずだ。しかも傾いたまま直進させてきたが、燃料が減ることによって重心が上がり傾きが大きくなった。経験の浅い3等航海士はこれを立て直そうと、あわてて右に舵をきった。しかし船体が傾いていると、舵は正常に働かない。それで操舵手が証言しているように、思ったより回り過ぎた。90°右に曲がったのがこの時で、そんなに曲がるつもりもなかった。さらに船体は傾きを増し操舵不能になったため、あとは潮流に流され2時間半後には沈没してしまった。


 このストーリーが一番説得力がある様な気がする。勿論、コンテナを固定していなかった事も大きな要因だろう。しかし、優秀な船員なら出発の時、あるいはしばらく走ったとき、異常に気付く筈である。この時点で救援を呼び、まず乗客を別の船に乗せ換え、車両、コンテナも乗せ換えて要れば、このような大事故にはならなかった。


 これは船長の罪も重いが、韓国全体の海洋航行レベルの低さが最も大きな原因である。パクさんは、他人に責任を擦り付けるのではなく、この事に早く気付くべきだ。もっとも彼女の頑固なアタマでは永遠に無理だろうけど・・・・。


 最後に、事故にあい、亡くなられた方々に対し心よりお悔やみを申し上げたい。