いすけ屋



 安倍首相は2020オリンピック招致プレゼンで、こう言い切った。「フクシマについてお案じの向きには、私から保証をいたします。状況は統御されています。東京には、いかなる悪影響にしろ、これまで及ぼしたことはなく、今後とも及ぼすことはありません」。



 さらに汚染水の質問に対しては、「結論から言うと、まったく問題ない。ヘッドラインではなく事実をみてほしい。汚染水による影響は福島第一原発の港湾内の0・3平方キロメートル範囲内で完全にブロックされている」、「福島の近海で、私たちはモニタリングを行っている。その結果、数値は最大でも世界保健機関(WHO)の飲料水の水質ガイドラインの500分の1だ。これが事実だ。そして、我が国の食品や水の安全基準は、世界で最も厳しい。食品や水からの被曝(ひばく)量は、日本のどの地域でも、この基準の100分の1だ」と具体的数値まで示している。



 この言葉によってIOC委員はモヤモヤを解消し、東京に投票することができたのだと思う。4年前のポッポさんとはえらい違いだ。民主党は東京オリンピック招致に乗り気でなかったし、左巻きは今でもそうである。たとえば「日刊ゲンダイ」のタイトルだけを見ても、もうボロクソだ。涙を流して喜ぶ国民もいるのに、今日の見出しが楽しみだ。



 9/3 「汚染水処理は絶対できない」が真相

    東京五輪ならスポーツ界にがん患者続出

 9/4 東京五輪招致なんて愚の骨頂だ

 9/5 五輪なんてどうなろうと大したことではない

    どっちに転んでも国民には無関係

 9/6 五輪招致最終情勢 東京劣勢マドリード過半数か

 9/7 真相を誰も語らぬ原発事故の現状



 さて、そこでWHOの飲料水の水質ガイドライン数値は?と思って調べてみると、< 1年間の飲料水摂取による(1年間の飲料水摂取を通してあり得る全放射能汚染による)預託実効線量の勧告参照線量レベル(RDL)0.1mSv。>(WHO飲料水水質ガイドライン第3版) とある。



 モニタリング最大値がこの500分の1だから0.0002mSv/年となる。福島産の魚介類はその他全国の何処でとれたものとも、その放射線量は変わらない。まったく安全だ。放射線ゼロでないとダメという人は、魚や貝を食してはいけない。でも、誰もが2.4mSv以上を被曝しているんだけど・・・。早く誤った洗脳から解放されたほうが幸せだよ。



 ガイドライン9.1によれば<いくつかの放射性化合物が、人の活動に伴って人工的な線源から(例えば、放射線源の医療または産業用の利用などから)、環境中、ひいては飲料水供給に放出されることがある。2000年の世界の健康診断における1人当たり実効線量は、0.4mSv/年であった(ヘルスケアレベルにより異なるが、通常の範囲は0.04~1.0mSv/年である)。原子力発電や核兵器実験による世界的な寄与は極めてわずかである。2000年の世界の核兵器実験による一人当たり年間実効線量は0.005mSv、これに対して、チェルノブイリ事故によるものは0.002mSv、原子力発電によるものは0.0002mSvと推定されている(UNSCEAR, 2000)。>



 つまり、福島の検出値は通常の”原子力発電によるもの”に等しい。300トンが漏れたといって、ぎゃあぎゃあ騒ぐ量ではないのだ。事故直後の2011年03月20日に 勝川俊雄氏が、ドイツの漁業環境の放射能汚染観測を担当しているチューネン研究所が発表した考察を彼の公式サイトに載せている。これによると「海に入った放射性物質は、短い期間で、検出できないレベルに希釈される」ということだ。以下に引用する。


 核兵器実験による汚染のほうがよほど大きくて25倍もある。もちろん漏出させてはならないが、大騒ぎするほどのものではない。マスコミはもっと冷静に分析し、報道してほしいものだ。 



(引用始まり)



勝川俊雄 公式サイト
http://katukawa.com/?p=4071
2011-03-20 (日) 23:45


ドイツの研究所が、「福島原発から、海に入った放射性物質は、短い期間で、検出できないレベルに希釈される」と考察


 「ドイツの漁業環境の放射能汚染観測を担当しているチューネン研究所はこのほど、日本の福島第一原発から漏洩した放射能は魚類などの海洋生物に長期的な汚染をもたらさないと発表しました」
http://japanese.cri.cn/881/2011/03/20/162s172309.htm <


 元の記事はこちらだということをツイッターで教えてもらいました。

Japan: Zur möglichen Kontamination von Fischen und Meerwasserpflanzen


  Google翻訳で、ドイツ語を英語に直したものを、私が日本語に翻訳したのが下の文章です。(2011 3/21 17:39 update)


 ここ数時間、福島の原発から、大きな変化は伝わってきません。危機的な状況をコントロールしようと、努力が続けられています。現場を指揮する組織(東電)からは、これまでに放出された放射性物質の種類や量に関する情報が提供されていません。IAEAはそのため、官庁が計測した (behördlich gemessen) 日本の放射性物質に関する情報を照会しました。それらのデータが利用可能になるまでは、一般論としては、引き続き揮発性の放射性物質が放出されることが考えられます。放射性物質としては、放射性核種を含むセシウム134(半減期2年)とセシウム137(30年の半減期)、およびヨウ素131(半減期8日)が含まれます。消費者にとっては長寿命のセシウム同位体が問題で、ヨウ素131は数週間で検出できなくなります。


 チェルノブイリ事故後25年にわたる北海とバルト海の魚の放射能データを、当研究所(the Johann Heinrich von Thünen Institute)の研究員が解析したところ、北海のような灌流の激しい海では、放射性物質は比較的素早く希釈されることがわかりました。たとえば、チェルノブイリ事故があった1986年以降、北海では、海水からも、魚からも、セシウム137の濃度が急激に薄まりました。事故の翌年には、チェルノブイリ由来のセシウムは検出不可能になりました。北海の魚と海水に現在残っているセシウム-137は、1950年代、1960年代の核兵器実験に由来する潜在的な汚染(background contamination)によるものです。ドイツの海水の計測は、連邦海事水路庁(BSH)が行っています。これらの情報と、今まで得られた太平洋の情報を総合すると、福島の汚染された冷却水や大気から、海洋に入った放射性物質は、非常に短い期間で、検出できないレベルに希釈されると予想できます。・・・


( 引用終わり)